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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第598号/2019年2月28日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵(https://www.suzuki-toshie.net)
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こんにちは、鈴木敏恵です。
今年度はじめに「AI時代の教育-意志ある学び プロジェクト学習~インテリジェント化で知の共有・知の成果をかなえる~」というタイトルで、「公益財団法人 国際高等研究所」にてお話しをさせていただきました。
「智の伽藍」国際高等研究所とは
かつての都、飛鳥・難波・奈良・京都に囲まれた“けいはんな”(関東でいう“筑波研究学園都市”)にある国際高等研究所は、建築の教科書に載っていそうな美しい日本庭園と、丁寧に作られた現代建築の粋が結集した伝統的建築で、思わず写真を撮りました。
国際高等研究所とは…
「人類の未来と幸福のために」を基本理念として、新たな学問の創造・進展を目指す「課題探索型」の基礎研究を行う機関/松本紘所長(京都大学名誉教授)-WEBサイトより。
施設は、設計:(株)日建設計、施行:(株)竹中工務店他JVとのこと。
→国際高等研究所
https://www.iias.or.jp/about
AI・IoT 人材育成の観点から
「AIの進化に伴う人文社会系の問題を考える~雇用/働き方/人材育成の観点から」という全体テーマの中。
インダストリー4.0、IoTなどの著作でも有名な岩本晃一氏(独/経済産業研究所上席研究員)が「人工知能AI等と『雇用の未来』『働き方・人材育成』」というタイトルで、私は「AI時代の教育-意志ある学び プロジェクト学習 ~インテリジェント化で知の共有・知の成果をかなえる~」をお話しました。
対象者は産官学様々で、その視線はみな未来を向いており、知的ワクワクが好きという笑顔あるみなさんでありがたく思いました。
→エジソンの会
https://www.iias.or.jp/communication/edison
そのときの講義を要約したリライトをいただきました。
自分で書くよりずっと客観的で、とても良くまとめられていましたので、若干の加筆のうえ、この未来教育MMで連載形式にてお伝えしたいと思います。
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「AI時代の教育-意志ある学び プロジェクト学習 ~インテリジェント化で知の共有・知の成果をかなえる~」鈴木敏恵 講演リライト
連載1:教育の成功とは
教育の成果とは
こんにちは、鈴木敏恵です。学校や教育の未来をイメージし、インテリジェント化の構想や設計など目に見える未来化とポートフォリオ、プロジェクト学習の実践など、教育の未来ビジョンを提唱し全国に広げています。
何かを叶えたいと願うのであれば、そのありたい像(ビジョン)を描くだけでなく、今それはどうなのか?という現状を認識することが必要です。
なので「AI時代の教育-意志ある学び プロジェクト学習~インテリジェント化で知の共有・知の成果をかなえる」についてお話しする前に、今の日本の教育の成果についてデータなどから、私なりに考察してみたいと思います、どうぞお手元の「※資料B]をご覧ください。
「生きる力」は得たのか?
教育の成果、成功は学力の高さにあらず、と私は考えています。
教育の成果は、その時点の学力や卒業生の進路先ではなく、よき社会の実現でしょう。
たとえ今は問題があったとしても、そこで生きる私たちが、諦めず、いい社会にしたいと願い、願うだけでなく、そのために自分たちに何ができるかを考え、その実現に困難なことがあっても互いに知恵や工夫を出し合いそこへ向かおうとする、考えること、自分と違うものの見方や背景を持つ人と予断なく未来指向の対話が力まずできる人々‥
そんな社会が叶うことが教育の目指す成果、目標ではないかと思います。
社会の未来を語りあえるということは、未来を信じていること、未来を拒否や否定していない自分がいるということでしょう。
もう随分前から「生きる力」の教育をうたって久しいですが、このグラフの決して減っていない若者の自殺率の高さを見るとなんとも言えない気持ちになります。
「生きる力」の教育が結実しているとは言えないと感じます。
学力が高くても未来を創る若者が生きることを自ら閉ざしてしまうというなら、なんのための学力向上なのか、単純とは思いますが考えてしまいます。もちろん教育だけのことではありませんが。
「幸せ度データ」を見ても世界で54位。結果の順位の数値だけでなく、一つ一つの内容の「項目」を見るとしっかり社会的な環境や現状を問うているものもあり、考えさせられます。