2026年07月07日

★2026.8.6 学会 [ワークショップ]さあ!「意志ある学び」を実現|鈴木敏恵 講義資料

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講演情報 https://suzuki-toshie.net/news/4995/


 

以下は、添付資料の図や表の中にある文字も含めて、Webページにそのまま掲載できる形にしたテキストです。見出しと箇条書きを付け、検索でも内容が認識されやすい構成にしています。

さあ!「意志ある学び」を実現!

― AI×情報×プロジェクト学習

第38回 一般社団法人 日本看護学校協議会学会 ワークショップ

講師:鈴木敏恵
https://suzuki-toshie.net/

協力:高橋嘉奈子、西田裕子、半田佳久
(市立青梅総合医療センター看護師長)

資料ダウンロード
https://suzuki-toshie.net/news/9089/


1 与えられた学びから、「意志ある学び」へ

過去(DX前)

教師から学生へ知識が与えられ、学生がそれを受け取る学び。

未来(DX後)

学生を中心に、人、社会、地域、世界、デジタル空間、AIなどとつながりながら、必要な知識・情報を自ら獲得し、活用する学び。

「何のために?」という目的をもち、自らの意志で知識や情報を選び、現実に生かしていきます。


2 「意志ある学び」を実現する7つのPBL

未来教育では、自己から他者・社会、そして未来へと向かうプロジェクト学習を、次の7つのPBLモデルとして構成しています。

  • PP²:パーソナルポートフォリオ
  • LP:ライフプロジェクト(生活・健康・Well-being)
  • SP:セーフティプロジェクト(危機・命)
  • CP:キャリアビジョンプロジェクト(未来デザイン)
  • AP:アウェアネス・アクションプロジェクト(気づきと行動のPBL)
  • UP:ユナイト・プロジェクト(個人・組織)
  • GP:グローカル・プロジェクト(地域×公共)

関連資料
https://suzuki-toshie.net/news/8126/


3 AI×情報×プロジェクト学習

「意志ある学び」では、デジタル空間とリアル空間の双方から知識や情報を獲得します。

デジタル空間

  • デジタル教科書
  • 3D人体解剖アプリ「ANATOMY 5」
  • 論文検索サイト「Googleスカラー」
  • 論文検索サイト「CiNii(国立情報学研究所)」
  • 生成AI「OpenAI ChatGPT-4o」
  • 厚生労働省などの公的サイト検索
  • 国立機関、学会などの公的サイト検索

リアル空間

  • 人体解剖模型・トルソー模型
  • 科学雑誌『Newton(ニュートン)』
  • 専門誌『新食品成分表2025』『病気がみえる』など
  • 専門家や当事者へのインタビュー
  • 自らの観察・記録
  • 身体シート・生活シート
  • 地域や社会の資源(施設・機関・人)
  • コンビニ、ドラッグストアなどの身近な現実

デジタル空間とリアル空間を行き来しながら、次の力を高めます。

  • 情報を見極める力
  • ファクトチェック
  • クリティカルシンキング
  • 真実・事実を求める姿勢
  • 鋭敏な感覚
  • 現実直視力
  • コミュニケーション力
  • アセスメント
  • ライフプロジェクト
  • 意志ある学び

関連資料
https://suzuki-toshie.net/news/6700/


4 PBLは「教科」を横断・融合する

自分ごととしての「身体・健康」を中心に置き、LPシートとデジタル教科書を活用します。

基礎看護技術、栄養学、解剖生理学など、複数の教科を横断して関連する知識や情報を検索し、結びつけます。

デジタル教科書では、すべての教科を横断して検索することができます。教科ごとに分かれていた知識を、「自分の身体」「自分の健康」「目の前の患者」という一つの現実の中で統合します。


5 「考動知性」を高める―人間中心のAI活用

AIの活用そのものを目的にするのではなく、現実を直視し、課題を発見し、考え、判断し、行動する人間の力を高めるためにAIを活用します。


6 AI活用―病室の「課題発見」

PBLマトリックス[ep.現実直視]

「大切な人」を守る課題発見

ベッドサイド危険予測トレーニング


準備

3~5人のチームで実施します。

使用するもの

  • 書き込み用の大きめのA3写真(紙上シミュレーション用)
  • 病室の写真・図面・平面図
  • 患者設定や事前条件を記載したリアルシート

患者設定や事前条件を生かし、「大切な人」をリアルに描きます。

身につく力

  • 一人の人間をリアルに描く力
  • 情報収集力

① まず自分たちが「課題発見」を書き込む

病室の写真や平面図に、「大切な人」にとってリスクとなり得る場所と課題を書き込みます。

検討する内容

  • 危険要因
  • 観察項目
  • 優先順位
  • 起こり得る事故

まず自分で考え、その後、仲間と思考を共有します。

身につく力

  • 現実からの課題発見力
  • 知識と現実を結びつける力
  • 思考を言語化する力

② AI活用―AIに「課題発見」をさせる

病室の写真と患者の前提条件をAIに入力し、次の視点から課題を発見させます。

  • 転倒リスク
  • 感染リスク
  • せん妄リスク
  • 人間が見落としやすい視点

身につく力

  • AIリテラシー
  • 最適なプロンプトを考える力
  • 個人情報保護の意識

③ 照らし合わせ

AIによる課題発見と、自分たちによる課題発見を照らし合わせます。

  • 自分が気づいたこと
  • AIが気づいたこと
  • 自分が見落としていたこと

これらについて仲間と対話します。

「その人ならではの課題」を考える

患者の身体機能、精神機能、行動特性、生活背景などを統合し、その患者にとって危険につながることを見いだして書き出します。

身につく力

  • 協働する力
  • 知を共有する力
  • 知の共有によって能力が向上したことを自覚する力

④ 「課題解決」―看護実践知の言語化

リスクを判断し、具体的な「対策・課題解決の行動」を考えます。

課題解決の例

a.84歳、脳梗塞後で強いふらつきのある患者が、安全に立ち上がり、方向転換し、トイレへ移動できるよう、ベッド周囲の動線を確保する。

b.患者の右の手元にナースコールを置く。

c.ベッドの乗り降りが安全にできる高さを考え、患者に合わせる。

d.ベッドの左側には柵を付けて降りる場所をなくし、右側は頭側の柵を一つ使用する。足元の柵は外し、患者の動作に合わせて柵を配置する。

e.点滴をしていないときは、点滴スタンドを病棟の器材庫へ片付ける。

f.軽度の認知症がある患者の病室をナースステーションの近くにし、見守ることができる位置にする。

身につく力

  • リスク評価力
  • 課題解決力
  • 思考を言語化して考える力
  • 自分の考えを伝える力
  • 倫理的判断力
  • 共創する力

⑤ 「現実空間で実践」

考えた課題解決策を、実際の病室で実践します。

実践する内容

a.右側のベッドサイドのスペースを確保する。

b.患者の右の手元にナースコールを置く。

c.ベッドを安全な高さに調整する。

d.患者の動きに合わせてベッド柵の位置を調整する。

e.使用していない点滴スタンドを片付ける。

f.病室をナースステーションの近くに設定する。

AIと人間の役割

AI=俯瞰・整理・可視化
人=意味づけ・個別化・実践

AIは、見落としや危険要因に気づくための視点を広げます。

看護師は、その情報を患者の生活や思いと結びつけ、実際の看護につなげます。

身につく力

  • アイデアを生み出す力
  • 実践力
  • センシング力
  • 行動力

⑥ AI活用―再現性のある看護実践知へ

  • 課題発見から課題解決の行動、検証まで、すべてのプロセスをポートフォリオ化する
  • AIを活用し、課題発見から課題解決、実行までのプロセスを再編集する
  • 状況や対象者が変わっても活用できる、再現性のある「知の成果」にする

身につく力

  • 実践を振り返り、より良くする力
  • 改善を主体的に進める力

AI活用の詳細

プロンプト(AIへの指示)

写真を添付します。

この病室の患者は84歳男性、脳梗塞後で強いふらつきがあります。意識は清明です。食事と排泄はゆっくりですが自立しています。

この患者にとって危険となる箇所と課題を発見し、該当箇所を矢印で示してください。

その理由も写真内に書き込んでください。


AIの回答

写真に、危険箇所・課題・理由を矢印で書き込みました。

ベッドの高さとキャスター、ナースコール、履物、点滴スタンド、ベッド周囲の動線など、入院患者の転倒防止で確認される項目を反映しています。

椅子、履物、点滴スタンド、ベッド周囲の動線などを、患者が立ち上がり、方向転換し、歩く場面を想定して捉えています。


病室の課題発見|転倒・転落リスク

想定する患者:

84歳・男性・脳梗塞後・意識清明。食事と排泄は自立しているが、ふらつきが強い患者。

1 肘掛けのない椅子

立ち座りのときに手をつく場所が少なく、ふらついた際に身体を支えにくい状態です。安定した肘掛け付きの椅子が望まれます。

2 ベッドの高さ・キャスター

ベッドが高い、またはキャスターのロックが不十分な場合、立ち上がる瞬間に足が安定せず、ベッドが動く危険があります。

3 ベッド周囲の移動スペース

ふらつきが強い人は、方向転換をするときに大きく身体が揺れます。椅子や家具との間隔を広げ、一本の安全な動線をつくります。

4 ナースコールが見えない

自分で動くことができる患者ほど、一人で動きやすくなります。すぐに呼べるよう、ナースコールを利き手側の手元へ固定します。

5 ベッド柵と降りる側

普段降りる側に柵があると、柵をまたぐ、あるいは回り込む動作が増えます。患者の動きに合わせて、柵の位置を調整します。

6 点滴スタンドの脚・車輪

足が引っ掛かりやすく、身体の支えにすると動く危険があります。動線から外し、必要な場合は職員が操作します。

7 床に置かれたスリッパ

足を入れる動作でふらつきやすく、脱げたり、ずれたりする危険があります。かかとのある履物を定位置に置きます。

特に注意する動作

起立、方向転換、最初の一歩が最も不安定です。


現場で追加して確認すること

  • 麻痺側
  • 立位を保持できる時間
  • トイレまでの経路
  • 夜間照明
  • 床の濡れ
  • 薬剤の影響
  • 補助具が患者に適合しているか
  • ベッドブレーキ
  • ナースコールの位置
  • 患者本人の実際の動作

写真から確認できる範囲の課題発見であり、患者の自立を尊重しながら、転倒リスクを一人ひとり個別に評価することが必要です。


構想:鈴木敏恵
生成AI:OpenAI ChatGPT-5.6(2026年7月16日)

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関連キーワード:
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生成AI×看護・看護教育|看護師・看護教員・看護学生の活用例30選

 https://suzuki-toshie.net/news/9163/

https://www.nihonkango.org/meetings/society/

<関連動画>

AI活用:ビジョンと対話がすべて

鈴木敏恵×小坂智恵子氏(東京都リハビリテーション病院 副院長/看護部長)

https://youtu.be/36w0hLVOgIk