【AI時代の教育】AI×ポートフォリオ
AI×プロジェクト学習・ポートフォリオ・対話コーチング
https://suzuki-toshie.net/news/7197/
AIとともに未来を開く「ポートフォリオ」
現在、学びや活動の記録を蓄積・可視化する「ポートフォリオ」は、単なる成果のファイルを超えて、思考や対話、未来への意志を映す窓となっています。そこに、生成AIや対話型AIといったツールを適切に組み込むことで、ポートフォリオはさらに深まり、学びを“設計する力”へと変容していきます。
◆ 「気づき」を引き出すAIの支援
学習者が蓄積してきた活動ログ、思考メモ、発表・振り返り記録などを、AIが整理・分析することで、「どんな問いを立ててきたか」「どんな視点が深まったか」「次に伸ばせる資質は何か」といった“気づき”を提示できます。たとえば、「最近、自分のプロジェクトで『◯◯』というアイデアが多く出ていますね。次は視点を“社会参画”に移すと、新たな展開が見えてきます」とAIがコメントを返すことが可能です。
◆ 「未来への設計」を促す対話型プロンプト
ポートフォリオを未来への設計図と捉えるなら、AIは対話者として「次の一歩」を共に描く役割を果たせます。
たとえば、
―「このプロジェクトで自分が最も意図していた価値は何でしたか?」
―「それを社会的にどう還元できそうですか?」
―「次、あなたが描きたい“なりたい自分”はどんな姿でしょう?」
こうした問いを、AIがインタラクティブに提示・深めることで、学びのサイクルは、振り返り → 成長目標 → 次のチャレンジへと豊かに循環します。
◆ 履歴・成長の可視化と共有
AIを用いて蓄積されたポートフォリオを可視化することで、時間軸・テーマ軸・関係性軸などから成長の流れを見える化できます。たとえば、「この1年間で、自己発信→共創→実践というフェーズをたどっていますね」とAIが可視化し、教員・コーチ・学習者が共有対話できるようになります。さらには、チームや学年全体での“学び合い”を促す共有プラットフォームとしても機能します。
◆ 人間らしさを生かすAI活用
ただし肝心なのは、AIが学びを代行することではなく、学び手自身が「選び」「語り」「意思を表す」場を、AIが支えることです。AIはあくまで“問いを支える伴走者”。それにより、ポートフォリオという場において、学び手が自身の意志を自覚し、未来を選び取る力を育むことにこそ、本質があります。
このように、AIを活用したポートフォリオは、学びの「蓄積」から「構造化」へ、そして「未来設計」へと展開します。学びの場を超えて、人生をクリエイトする軸として、ポートフォリオは輝きを増していくことでしょう。
