AI時代の教育.3 【意思決定と情報力】──現実の空間にしかない価値
すずきとしえ 草稿
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意思決定と情報力──現実の空間にしかない価値
「決める力」とは、現実から情報をとる力である
意思決定には「情報」が不可欠
人間にしかできないこと──それは「意思決定」です。
AIは膨大なデータを整理し、選択肢を提示してくれます。しかし、最終的に「どの道を選ぶのか」を決めるのは人間です。
ここで重要なのは、意思決定の質は、どれだけ価値ある情報を持っているかに左右されるということです。つまり「決める力」とは、単に考える力ではなく、情報を獲得し、それを根拠として決断する力なのです。
情報は「現実の空間」にある
では、その情報はどこにあるのでしょうか。
多くの人は「インターネット」と答えるかもしれません。確かにネットは便利ですが、それは人類が蓄積してきた知識の一部にすぎません。
本当に価値ある情報は、目の前の現実の空間にあります。
そこには、風が吹き、人が動き、表情が変わり、声のトーンが揺らぎます。現実は一瞬も止まることがなく、同じ状況が二度と繰り返されることもありません。その唯一無二の空間の中に、状況を理解するための生きた情報があるのです。
看護の現場を思い浮かべてください。患者の血圧や体温といった数値は重要ですが、それだけでは決められません。表情、声の力、目の動き、息づかい──その人が今この瞬間にどう生きているかを感じ取ることが、看護師の意思決定を支えます。
「事実・真実」を希求する姿勢
決断において最も大切なのは、感情や思い込みではなく、事実・真実を希求する姿勢です。
根拠ある情報をいかに集められるか。その情報をいかに解釈し、意味づけできるか。そこに意思決定の重みが生まれます。
情報は単なる数字や言葉ではなく、常に現実に根ざしています。その現実からどれだけ「生きた情報」をとれるか──それが意思決定の決め手です。
すべては「情報力」にかかっている
結局のところ、意思決定を可能にするのは「情報力」です。
情報力とは、現実の中で価値ある情報を見出し、根拠として活用できる力です。
未来教育が目指す学びは、まさにこの「情報力」を育てるものです。プロジェクト学習に取り組むとき、学生は現実に足を運び、人に話を聞き、現場を観察します。その中で得られる情報を根拠として、自分たちの意思決定を重ねていきます。
「決める力」とは、現実の中に身を置き、唯一の状況から情報をとり、それを根拠に未来を形にする力。AI時代にこそ、この人間にしかできない「情報力」が求められているのです。
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