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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第670号/2021年3月26日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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前川喜平さんとの対話(5)
大人になってから偏差値を気にして仕事をしたり、人に会ったりすることはほぼないと思います。企業などでも、偏差値の高さで採用するのではなく多様性のある人材が欲しい、へ変化しています。
しかし学校では今でも偏差値が高いというだけで優秀な人とか、頭がいい人というように評価することが少なからずあると思います。この社会と学校での受け止め方が違う偏差値について前川喜平さんと対話しました。
その伏線として、コロナ禍、激変する社会に何を大切に生きるか、キャリアパスポート(ポートフォリオ)、「自主性」と「主体性」の違い‥など多面的な切り口から関心深いお話しとなりました。
どうぞご覧ください。
<YouTubeの内容>
□ 東京大学理科三類こそ「保健」が大切?
□ 医師、検査技師、薬剤師、看護師‥
□ 自分を大切にできる人が、人も大切にできる
□ キャリアパスポート/ポートフォリオ
□ 偏差値に縛られることはない、人間は自由
□ 自由とわがままとは違う
□ 「自主性」と「主体性」の違い
□ 学習指導要領の「進んで〇〇する」という表現について
□ 偏差値はほんの一部、それより「自分が大切にしたいことは何か?」を‥
アクティブなオンライン授業成功の秘訣!
一方通行の講義を受け身で聞くだけに終えず、参加意識の高いオンライン授業を成功させるためにはポイントがあります。
とにかくまずは、進行役兼ファシリテータ(この日は鈴木敏恵)が楽しくメリハリで展開します。
オンラインでもリアルでも最初に「何のために、何をやり遂げたいのか?」という目的・目標をしっかり共有しておくことが要です。
最初に明確な「ゴールイメージ」を描く
最初に明確なゴールイメージ=オンラインであってもしっかり対話を重ね、新しい気づきや考えが創造的に生まれる‥一人ひとりが成長を実感できる授業にしようという目標を描き共有します。
ただ聞くだけではなく、躍動的に頭を働かせ、それぞれに考えながら参加して、授業を終えた後に「自分、この時間で成長したな!」という手応え感のある授業を目指します。
オンラインで現場の様子をただ見せてもらう、のではなく‥ピンポイントで見たいと思うものを見ることができる、聞きたいことを質問するなど互いに存分に出し合うことを大事にします。
【5つの成功ポイント】
(1)「対話」へ発展させるポジティブ・フィードバック
学生たちはとても熱心にメモをとったり、質問したり、自分のプロジェクト学習について説明してくれたりと豊かなやりとりをすることができました。
それは、オンライン相手が必ず、現実でしか得られない価値ある返答をしたからです。
だから学生たちは聞き漏らさないよう真剣に聞いたり、質問したりしたのです。
それだけではありません、学生の考えに対し必ず「〇〇って、いい着眼だね!」と具体的で前向きなポジティブフィードバックを返します、そして、そこで終えずに聞き返します。
「どうしてそこが大事と考えたの?」という具合です‥‥だから構築性のある対話がオンラインでも実現するのです。
(2)わずかな支障もスルーしない
映像や音声が明瞭かのおさえは重要です。もし少しでも聞こえにくければ「聞こえなかったので、どうぞもう一度言ってください」「もう一度見せてね!」などためらわず、瞬時に伝えます。
ほんのわずかでも、聞きとりにくい、見えにくいなどで、わからないまま進めないことが肝心です。
(3)見たいものが見えるようにする!
映像や音声の事前チェックはもちろんですが、“現場”とつなぐオンライン授業の最大のポイントは、カメラアングルです。
見たいなーと思うところをピンポイントで見たいのです。
ゲストの方にも座りっぱなしではなく極力、躍動的に動いていただくことをお願いします。
この日のゲストの看護師さんたちへ事前にリクエストして、最初にコロナ感染を防ぐ防護服について、全身モデルさんのように見せてください、よろしくお願いします!とお伝えしたらいろいろに工夫され学習目的にあった見せ方をカメラの前で披露してくださいました!
(4)つぶさに動作を見せていただく
「防護服を脱ぐときが特に注意が必要です、このように2人組で行います」と言いつつ、その一連の動作を端折ることなく、丁寧に一つひとつのポイントを解説していただきながら実際に何度も手を消毒することも含め、“一連の全て”を見せてくださいました。
感染しないために気をつけてる箇所をズームで見せていただきました。二重の手袋をどう外すのか‥例えば、帽子を外す時など(目からも感染しないように)目を閉じる、など丁寧に、見やすく手順を解説しながらいろいろな角度、アップやひきで見せていただきました。
見ていて「あっ、そこもっとみたい」と思ったら、すぐに遠慮なく、「どうぞ今のところをもう一度ゆっくりアップで見せていただけますか?」とお願いします。
自分がそこにいれば、見やすい場所から見ることができますが、オンラインではそうはいきませんので、見たいところを見ることができるように画面の向こうの看護師さんへお願いします。
(5)あらかじめの原稿を読まない!
学生のプレゼン、質問、感想など潤沢でイキイキしたやりとりで展開されました。
何一つ、誰一人、原稿を読み上げたり、事前に用意したセリフはありません。だからこそワクワクと知的好奇心が高まる展開になったのだと思います。
原稿を読み上げたり、事前に用意した定型的なパターンセリフは無しにします。人間性あふれるライブで本気で、そして楽しみながら展開することが最大の成功の秘訣です。
前川喜平さんと鈴木敏恵との対話
〇「プロローグ編」
https://www.youtube.com/watch?v=DiO0osPdYEo
(1)『高校生の進路/教育再生実行会議/看護師は未来の人』
https://youtu.be/SU5pWvoAnyU
(2)『何のために学ぶのか‥真理・真実‥学びはプライスレス』
https://youtu.be/mZ289L_KiQo
(3)『これこそ個別最適な学び 生涯学習』
https://youtu.be/YBkgmy71S2o
(4)『ゆとり教育の真実・学力とは・学習指導要領』
https://youtu.be/32zRaRh46ho
(5)『偏差値 自尊感情・大切なもの』
https://youtu.be/i1v_bXEoS9E
(6)『特別支援学校 大学 学校看護師』
https://youtu.be/lm7BmgtXzFc
(7)『国語 フィンランドの教科書 近現代文学』
https://youtu.be/PjRFN0Zqcio
(8)『哲学・いま「教科」の垣根を超えて‥』
https://youtu.be/_Gk20KERRYE
(9)『一人ひとりが考え続けることに価値がある』
https://youtu.be/FU3EPz-38XU
辻村哲夫さん(元文部科学省初等中等教育局長)との対話
□ 『ゆとり教育の誤解(1)-学力低下?していない』
https://www.youtube.com/watch?v=LceJ6JHdslM
□ 『ゆとり教育の誤解(2)-ゆとりの本当の意味とは‥』
https://www.youtube.com/watch?v=7PM12VqfnQ8