プロジェクト学習とは?

Project Based Learning

プロジェクト学習とは、学習者自身がビジョン(目的)とゴール(目標)を明確にして未来へ向かう学びです。

何のために(目的)何をやり遂げたいのか(目標)が明確なので「意志ある学び」を実現します。
ありたい未来(ビジョン)を具体的に描き、チームで課題解決しながらその実現(ゴール)へ向かいます。
ゴールに向かうプロセスで手に入れた情報や知識、アイデアなどはポートフォリオに一元化し、自らの学びをドライブする役割を担います。
プロジェクト学習の最大の特徴は、学習のゴールに他者に役立つ「知のアウトカム」を生み上げることにあります。それは自信や達成感、自己肯定感を高め、自分を大切に生きるウェルビーイングにつながります。

プロジェクト学習は、探究や課題解決学習とイコールではありません、そこには現実のプロジェクト同様、ビジョンとゴール、ミッションの存在があります。

二つのPBL解説画像

【資料A】ポートフォリオ・プロジェクト学習
国立大学法人北海道教育大学[教職論PBL]
実教出版[工業教育]論説 AI時代「新たな価値創造」

ポートフォリオの資料

■ 講義資料

プロジェクト学習の実践事例

プロジェクト学習の実践者の声

元小学校 教頭先生 金井先生(2023 熊本大学大学院教育学研究科 准教授)

両国中学校 伊藤先生

両国中学校 及川先生

プロジェクト学習の導入と成果ー大切な人を守ろう!プロジェクト『中通高等看護学院』

プロジェクト学習の導入と成果ー実践校『国際ティビィシィ小山看護専門学校』

プロジェクト学習ー成功事例『効果と成果』

プロジェクト学習(PBL)と、探究学習・プロジェクト型学習の違い

プロジェクト学習(PBL:Project Based Learning)という言葉をよく目にするようになりました。
しかしながら、しっかり区別して本来の意味で使われているかというと疑問が残ります。

今回は、「プロジェクト学習(PBL)」や「探究学習」「プロジェクト型学習」について、あらためて言葉の意味から考えてみたいと思います。

プロジェクト学習(PBL)と探究学習の違い

探究学習=PBL(Project Based Learning)
というような表記を見るたび、ちょっとモヤモヤを感じます。
探究とプロジェクト、その意味するものを考えると、むしろ真逆では?と頭の中で感じるからです。

「探究」は「本質を深く突き詰めていく姿勢」や、物事を深く知ろう理解しようとする気持ちや態度、内発的で継続的なものと捉えることができそうです。
「探究心」という使い方からもわかるように、「探究」は自らの内にあり継続的で、そこには「ここまで」という到達点(ゴール)はなく、むしろ求め続けるものと言えるでしょう。

一方「プロジェクト」には、必ず目標(ゴール)の存在があります。

プロジェクトは構想や計画。
「建設プロジェクト」であれ、「火星移住プロジェクト」「心臓移植プロジェクト」であれ、
プロジェクトには必ず「ビジョン・ミッション・ゴール」の存在があり、そこには必ずなんらかの“成果”があります。

「何のために(目的)!何をやり遂げたいのか(具体的な目標)!」
これはプロジェクトを貫く理念でもあり、核心とも言えるものです。

建築や国のプロジェクトを実際に責任者として経験してきた私にとって、プロジェクトとは決意を持って「成す」ものです。
いいえ、そう力んでいう必要もありません。
一言で言えば‥プロジェクトとは夢の実現、ビジョンを現実にすることです。

プロジェクト学習をスタートするとき、学生たちに私は「プロジェクト学習を経験するとあなたの夢を実現する力が身につくよ!」とにっこり断言します。

プロジェクト学習(PBL)とプロジェクト型学習の違い

私はあえて、シンプルに「プロジェクト学習」という表現を選びます。
理由は、「型」という言葉がもつ、型通り・型に嵌めるというニュアンスに、この創造的な学びを当てはめることへの抵抗感があるからです。

たしかに「PBL:Project Based Learning」は、文字通り“プロジェクトを基盤とした学び”ですが、
この“Based”は「型」ではなく、「基盤」や「プラットフォーム」として捉えるのが自然です。
基盤は、何かを固定するものではなく、むしろこれまでの型にこだわることなく自由に築き、進行し、挑戦していくことを支える土台です。

つまり、「プロジェクト型」であること自体に価値があるのではなく、「プロジェクトとは何か」その普遍的なところを深く理解すること、
そして未来を描き、それを現実にカタチにする力強い「プロジェクトマインド」を育てることこそが、その本質です。

詳しくは、こちらの記事にも書いています。
https://suzuki-toshie.net/blog/archives/1770