【 AI× デジタル教科書による情報獲得】鈴木敏恵 授業より
AI時代の学びに欠かせない
― デジタル教科書 × AIによる情報獲得ー授業の様子
鈴木敏恵 授業より|未来教育プロジェクト学習の実践から
https://youtu.be/UwNncuPivog
■ プロジェクト学習では「情報を自分で獲得する力」が核になる
プロジェクト学習では、自分のテーマに必要な情報を自ら獲得する力が求められます。
この授業では、看護学生が「下痢のメカニズム」や「腰痛」などをテーマに、AIと電子教科書を併用しながら、主体的に調べ、学びを深めていくプロセスがリアルに描かれています。
■ 複数のAIを使い分けて調べる
鈴木敏恵は、学生にこう語ります。
「AIは一つだけじゃなく、ChatGPTとGoogleなど複数のAIを組み合わせて使う。そして、どの教科書の、どの章に、今あなたが必要としている情報が書かれているかを特定する。それが情報活用の基本です。」
■ キーワードの工夫が情報への扉を開く
「“下痢”や“腰痛”のような言葉を、ただ検索すれば出るとは限りません。専門的なキーワードに言い換える工夫が必要です。」
また、「1冊だけを調べるのではなく、複数の教科書を横断的に調べる視点を持って」とも伝えています。
■ AIへのプロンプトの工夫が情報の質を変える
学生たちは無料版のChatGPTでも、的確なプロンプトを使えば十分に価値ある情報を得られることを体験します。たとえば:
「医学書院の看護教育用電子教科書で、“便秘のメカニズム”について書かれている教科書名とページ番号を、関連度の高い順に5冊教えてください」
このように具体的で明確な指示を出すことで、AIはより深い答えを返してくれるのです。
■ 電子教科書のページは“全体”でスクショしてポートフォリオへ
検索で得たページは、部分的ではなく、ページ全体をスクリーンショットして、「元ポートフォリオ」に保存するよう指導されます。
その際には、教科書のタイトルや章名、ページ番号も一緒に記録しておくこと。
それにより、あとから見返したときに「知の成果」として役立つ形になります。
■ 図や関連図は“見る”だけでなく“使う”
学生たちは「図にどんなことが書かれているか」「プロジェクトのどこに役立つか」を考えながら、図も学習素材として活用します。
視覚情報を取り入れることで、理解や記憶が深まるのです。
■ 学びの終わりにリフレクション、そして次の学びへ
授業の最後には、自分の調べ方・発見・活用方法をリフレクションとしてまとめ、Google Classroomに提出します。
「調べて終わり」ではなく、自らの学びを振り返ることで、プロジェクト学習は次のステージへとつながっていきます。
◆ この授業で伝えたかったこと(まとめ)
-
プロジェクト学習では自分で情報を獲得することが学びの核
-
ChatGPTやGoogle検索など、複数のAIを併用する
-
医学書院の電子教科書で“どの教科書の、どの章に、どんな情報があるか”を見極める
-
検索の工夫(素人語→専門語、複数キーワード、関連度順)を大切に
-
ページ全体のスクリーンショットと記録の保存 → ポートフォリオへ
-
図解や病態関連図など、視覚情報の活用も有効
-
情報を調べて終わるのではなく、それをどう活かしたかを振り返ることが重要