【探究学習とプロジェクト学習(PBL)の違い】‥「探究学習」と「課題解決学習」と「プロジェクト学習」との違いとは
「正解のない学び」の象徴とも言える言葉【探究】【課題/課題解決】【プロジェクト(Project)】の定義についてあらためて考えたいと思います。
なぜならばそれらは本来、異なる概念、世界観をもっているにもかかわらず、学校や教育の中であまりに、ごちゃ混ぜに使われている現状があるからです。
探究学習や課題解決型学習を探究学習(PBL)や課題解決型学習(PBL)と表現しがちです。
『探究』と『プロジェクト』この二つはイコールではないのに、むしろその世界観はかなり違うのに‥‥
「駅前再開発プロジェクト」とはいうが、「駅前再開発探究」とは言わない
「防災プロジェクト」とはいうが、「防災探究」とは言わない
プロジェクトという言葉には、ビジョンミッションを共通する人々が叡智を結集し新たな価値ある成果を生みあげる‥夢を現実にするという、まさしくこの時代の分水嶺に立つ人類や日本にとって何より大事で魅力的な世界観を秘めている。
探究学習や課題解決型の学習をざっくりと「プロジェクト学習(PBL:Project Based Learning)」と表現しがちです。どれも「正解のない学び」ではありますが、その意味も身につく力も同じではありません。
あらためて(学校教育の範疇でなく)、社会に共通する概念として【探究】【課題】【プロジェクト(Project)】
この「言葉」の意味をあらためて考えてみたいと思います。
探究は自らの内的なふるまい、必ずしも他者と一緒に「協働的に進める‥」とは限らない。探究という言葉には「探究し続ける」という文脈で使われるのが自然、そこには目標(ゴール)は必ずしも存在しない。求め続けるものだから。
一方、プロジェクト(PBL)は、他者や社会とかかわらずしては叶わない。プロジェクトには、明確なビジョン、ミッション、ゴールが存在する。
探究、自体は「新しいもの」を生み出すものではない。探究において価値あるのは、まさしく探究し続けるマインドにあり。
探究学習(PBL)と表現するのはやや無理筋では?
言葉や文字がもつ意味に対して誠実であろう。言葉が持つ世界観、イメージを大切にしよう‥そこに内輪でしか通じない意味をもたせないようにしよう。ぼやけた思考にしてはいけないし同じ言語を使いながら違う筋で話している状況になってはいけないから
‥‥‥本質や真実を尊ぶなら、言葉や文字に対して誠実であろう。
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【探究】
物事の意義・本質などをさぐって見きわめようとすること。「真理の—」「生命の神秘を—する」(Weblio辞書ほか)/探究とは、ある物事の真の姿・あり方をさぐって見きわめること。「美の本質を―する」など。
*物事を深く追求すること、その本質は、物質的なものではなく、内的なもの、深く求めるもの、知的探究。
**「探究(学習)」という表現に、「協働的、課題解決型‥」などのニュアンスまで含め、「探究学習(プロジェクト型学習)」と解釈するのは学校教育の中においての特徴と言えます。
【課題】
課題とは、「なんとかしたい!」というもの、解決するべき問題のこと。対処が必要な事柄であり、それへの対処を任務として負わされているような問題のこと。つまり、いわゆる「問題」のうち「対処する」「解決する」といった行動に重点が置かれている問題を指し示す表現。
【問題】と【課題】 の違い‥いわゆる「問題」は、「対応や解決を迫られている事柄」などを意味する言葉である。ただし「問題」の語そのものには、必ずしも「解決が必要不可欠」「解決するよう義務づけられている」といったニュアンスが含まれるとは限らない。(Weblio辞書ほか)
*プロジェクトやビジネスシーンでは、課題はソリューション(課題解決)と一体で使われる、ソリューション(solution=問題や課題に対して提案される解決策や方法)
*学校教育や研修などでは、題や問題を与えること。その与えられた題・問題。
課題(問題)解決学習
PBL:Problem-Based Learning(プロブレム・ベースド・ラーニング)
プロジェクト学習
PBL:Project-Based Learning(プロジェクト・ベースド・ラーニング)
【プロジェクト(proj-ect)】
プロジェクト(project)とは、特定の目標を達成するために計画的に行われる一連の活動を指す。プロジェクトは、開始と終了が明確に定義され、特定の期間内に達成すべき目標や成果物が設定される。基本的にチームで進行する(略)その過程で必要なリソースの管理やスケジュールの調整、問題の解決などが行われる。(Weblio辞書)
*proj – ect (前方、先、未来へ描く、放つ)、プロジェクトとは夢を現実にすること、成すこと。
*プロジェクトとは今までなかったものを生みあげる、未来に向かって新たな価値を創造するもの
【プロジェクト(proj-ect)】の課題とは
プロジェクト学習の「課題」は、「自分ごと」であり同時に「社会的課題」でもある。課題とは、「なんとかしたい!」というもの。「社会」とは、人間が複数集まった集団。複数の人びとが何らかの結びつきを持ち持続的に一つの共同空間に集まっている状態。地域社会、社会生活。
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プロジェクト学習 (Project Based Learning)と課題解決型学習の違い
プロジェクトとは、描いた夢(ビジョン)を現実にすること、プロジェクトはもともとチームで未来へ向かい進行するものです。夢(ビジョン)は1人じゃかなわないからです。夢はやすやすと叶いません、ビジョンを実現するゴールへ至る途中には必ず、なんとかしなくては!という「課題」があります。課題を解決しながらフェーズで夢の実現、目標到達となります。‥‥プロジェクト学習も同じです。
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「プロジェクト(型)学習」という表現?
Project based Learning:プロジェクト学習とはプロジェクト”ベース”の学びです。
この【base】を=「型」と訳していいのか?‥
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私がなぜ「プロジェクト学習」と表現しているか
「プロジェクト(型)学習」という表現を使わないか?
プロジェクトベーストラーニングの「ベース」
プロジェクトベースト=プロジェクト型と表現することが少なくありません。しかしベースは「型」ではなく「基盤」や「土台」と言うニュアンスの方が本来の意味と考えるからです。
プロジェクトベーストとは、プロジェクトの進め方や展開を プラットフォームとすると言う表現が本筋でしょう。プラットフォームとは基盤どんなものでもその上に構築したり展開することができるもの、 駅のプラットホーム車両に乗り降りしたり調整したりまったり共用に供する=プラットフォーム。
建築の「ベース(基盤や土台)はその上にどんなデザインのビルディングや家屋が建てられるかって言うことをに制限をかけません。
「型」と言う言葉は、「鋳型」「型通り」と言う使い方でわかるように、同じものを作る、する、と言う意味があります。
建築で型と言えば型枠と言う言葉がイメージに浮かびます。
型枠は1つのその枠で何10個も同じ形態のものを作れるものを型枠といいます。
私はだからプロジェクト型学習と言う言葉を使わないのです。
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ベース【base】とは「土台、基盤」あるいは基本、水準などを意味します、「型」ではありません。
*「型」とは、同形のものをいくつも作るとき元になるもの。いがた。「原型・紙型・母型」(Weblio辞書)/「型」とは土で作った鋳がた。転じて、個々の物の形を生み出すもと。物の形をかたどったもの
Project based Learning:プロジェクト学習に プラットフォームとしてのベースはありますが、「型」はありません