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☆『鈴木敏恵の未来教育インフォメーション』☆特別増刊10号☆
6月6日・火曜日発行
発行者:鈴木敏恵 編集者:梶原末廣 suzukimm@ma3.justnet.ne.jp
[ホームページ] http://www.suzukitoshie.net/miraiinfo.html
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これは、 文部時報(文部省発行)99.7月号「学習指導要綱の改定」特集に掲載されたものです。
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愛で、未来教育!〜プロジェクト&ポートフォリオ〜
鈴木 敏恵
千葉大学教育学部講師・未来教育デザイナー
「豊かな人生」とは、傷つかず損せず、要領よく生きることじゃない。ひとりひとりの人生はすべて違う、幸福に雛形はない。まわりと同じとか、人の評価を気にして未来が開けることはない。まず大人がそう気が付かなければ、イジメの問題も教育改革も「総合的学習/プロジェクト学習」も「ポートフォリオ」もすべては始まらない。
「プロジェクト ベーズド ラーニング(学習)」とは?
各学校で自由に決めていい「総合的な学習の時間」は、オリジナルであるはずだ、なのにどうして事例や雛形に倣うのか?自主性、主体性を尊重すると言いながら、なぜ教育委員会や大人たちが課題を決めてしまうのか?子ども自身がゴールを決め、そこへ到達するために工夫をこらし、問題解決に立ち向かえる素晴らしい学習のチャンスなのに。どうぞ….総合学習の目標(ゴール設定)は、彼ら自身から誕生させてあげよう、人は自分が生み出した目標に向かう時、モチベーションが湧くものなのだから。
互いのコア・コンピタンス(自分はこれだ!という強みや能力)を活かし、情報リサーチ・創造・表現/プレゼンテーションというプロセスで成果をあげる…それが、プロジェクト ベーズド ラーニングだ。彼らのプロジェクトを、私達は大きな度量と愛あるセンスで見つめよう。
「コアコンピタンス」を見いだす
総合学習のスタートに対応し、英国や米国の教育界で話題の「ポートフォリオ」が、日本でも広まろうとしている。それはペーパーテスト等の「結果」だけでなく、「プロセス全体」を評価の対象とする、また学習者が自らの学習デザインを考え、そのフィードバックから自分のコア・コンピテンスを掴むことを果たせる、という素晴らしいものだ。
しかし何より重要かつ意味深いことは、ポートフォリオは、自己評価、オープン評価を前提とするということだ。だが私たち日本人に、自分で自分を評価するという経験も習慣もない、ないどころか人様、世間様から、「いい評価」を与えられることを気にして、無意識にタテマエ発言や行動にとらわれ、自分の気持ちを素直にいうコトさえ許容されない雰囲気が、いま社会に蔓延している。子供たち、若者達は、そのうっすらとした虚偽性をかぎとり、大人への信頼や生きる拠り所を失っている。
まず、おとなから本気で生きよう!
学習も評価も人から与えられるものではない。自分を自分で丁寧に見て自分にチャンスを与える、それが「学習」だ。学びが身についたか?昨日より成長したか?自己を冷静に視る、それが「自己評価」だ。
総合学習の狙いとする、問題解決力、考える力、表現力…しかし果たしてそれらは、評価することが可能なものなのだろうか?そもそも人が人を評価することなど出来るのだろうか?…どんな新しい評価システムが誕生しても、心の奥にそのためらいや畏怖を忘れたくない。それより今すぐ、「かけがえないよ、大好きだよ、さあやってごらん」…子ども達にそう言おう。
人の評価など気にせず、みっともないくらい本気でがむしゃらに生きていいんだ、そう自ら生き、伝えよう。
まず私たち大人から、考えや、問いや、愛を伸びやかにあらわすんだ。 「確かな人生」それは、誰かに評価されるものじゃない。苦しみ迷いながら自分で掴むものなんだ。そのことをまず子供たちに伝えよう。
「総合学習」も「ポートフォリオ」も、すべてはそれからだ!
(略歴)
情報テクノロジー・感性・ナレッジマネージメントを教育界に吹き込む未来シンクタンク。文部省/郵政省審議会他公職歴任。98年「日本計画行政賞特別賞」受賞。一級建築士。
著書「マルチメディアで学校革命」小学館。
http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/
文部時報(文部省発行)99.7月号「学習指導要綱の改定」特集
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プロフィール: すずきとしえ/未来教育を提唱する第一人者/NHKTV
「視点・論点」テレビ、ラジオ、新聞などで教育ルネッサンスを熱く
語る。ナレッジマネージメント・IT・感性を教育界に吹き込む未来派
シンクタンク/文部省、郵政省公職歴任/著書『マルチメディアで学校
革命』小学館6刷/『鈴木敏恵の未来への提言〜21世紀バイブル〜』
『ネットデイ学校革命!』学事出版/『未来教育/総合的な学習〜ポー
トフォリオ』『未来教育/総合的な学習〜プロジェクト学習』VHS明
治図書発行(申し込みは http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/)
鈴木敏恵著『ポートフォリオで評価革命』学事出版
担当”ken sakamoto” <ad6k-skmt@asahi-net.or.jp>
◆インターネット
◇鈴木敏恵のヴァーチャルオフィス http://www.suzukitoshie.net/
◇鈴木敏恵とポートフォリオを作ろうML
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kanai/
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===編集後記===
「未来教育MM」特別増刊10号お届けします。
プロジェクト学習の前に教師個人のコアコンピタンスを挙げてみよう。
大人が本気で生きることが子ども達にまちがいなくよい影響を及ぼす。
世間体や見栄や肩書きだけの日々からおさらばしよう。一人の個人と
してつながりたい。そんな決意をしました。思い新たな編集者でした。
皆様のご意見ご感想お待ちしています。
(梶原 末廣)
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『鈴木敏恵の未来教育インフォメーション』☆5月5日創刊☆
発行者:鈴木敏恵 編集者:梶原末廣 suzukimm@ma3.justnet.ne.jp
【発行部数707名】(6/5)
◎バックナンバーURL
http://bn.lib2.com/backnumber/frame.cgi?id=0000031436
発行システム:インターネットの本屋さん『まぐまぐ』
http://www.mag2.com/
■【未来教育MM】●マガジンID:0000031436
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