【未来教育MM661】新しい教育のスタンダードvol.1『プロジェクト学習の基本』

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第661号/2020年12月21日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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目次

新しい教育のスタンダード『未来教育プロジェクト学習』

未来を描く力

知識もスキルも大切です。
でも知識やスキルを持っていてもそれだけでは、未来はひらけません。

これを実現したい、こんな学校にしたい、これを大切に生きていきたい‥とまだ見ぬ未来を描きそれを現実にしようとするとき、身につけた知識やスキルが活きます(=コンピテンシー)。

未来を描きそれを現実に生み出すことをプロジェクトと呼びます。未来教育プロジェクト学習(以後、プロジェクト学習)は、この「未来を描く力」が身につく学びです。

明日を夢見ること、湧き上がるように未来を描くこと、どんな未来を想像することも自由です‥これはAIにも人間以外の生き物にもない、私たち人間だけが持つ神様のプレゼントのような気がします。

プロジェクト学習は、教科書や与えられた課題へ向かう課題解決型学習とは違います。

何が違う?「課題解決型学習」と「プロジェクト学習」

「課題解決型学習とプロジェクト学習と何が違うの?」
つい最近の講演会でも質問されましたのであらためてお伝えします。 

[イメージ図]

「課題解決型学習」:学生は与えられた課題を動機付けとして学習するもの。

「プロジェクト学習」:目の前の現実をステージに未来を描き、ビジョンを胸に具体的な目標を達成するまさしくプロジェクトの考え方をベースとする学習です。

[シート04]プロジェクト学習の基本フェーズ

[シート04]プロジェクト学習の基本フェーズ

「課題」へ向かうより、「ビジョン」へ向かう方が断然に前向きな気持ちでモチベーションも高まります、潜在的なパフォーマンスも上がります、だから成長します。

夢は一人では叶いませんから自分以外の仲間と向かいます。情報やアイディアを共有しクオリティーの高い成果を生むことで達成感や嬉しさを経験することができます。

それが自己肯定感や自信となります、混沌と不安げな今の社会へ向かう「生きる力」となります。

プロジェクト学習は、ありたい未来へ向かうプロセスで課題解決しながら成長します、ここにゴールへの軌跡、プロセスが一元化されたポートフォリオが役立ちます。

最後のフェーズでポートフォリオを再構築し「他者に役立つ知の成果物」を生みあげます。

目標へ向かうプロセスで、新しい時代を生きるために求められる力を身につけることができます。

プロジェクト学習の基本

ここからあらためてプロジェクト学習とポートフォリオの基本をお伝えします。

未来教育プロジェクト学習とは

プロジェクト学習とは、学習者自身がビジョン、ミッション、ゴール=「何のために、何をやりとげたいのか」を明確にして向かう次世代教育です。

プロジェクト学習

目の前の現実を見て、そのありたい未来を描き自ら課題を見出し、必要な情報を獲得し課題解決しながら向かうプロジェクトベースの学習です。課題もその解決も現実の中にあります。

プロジェクト学習の最大の特徴は、学習のゴールに他者に役立つ「知の成果物」を生み上げることにあります。

思考プロセスをポートフォリオで見る

ゴールへのプロセスをポートフォリオで一元化します。それを「元ポートフォリオ」と呼ぶ。

プロジェクト学習のゴールは元ポートフォリオを再構築して「凝縮ポートフォリオ」=「他者に役立つ知の成果物」にします。

プロジェクト学習

自分で自分を成長させるためには、客観的に自分を見る必要があります。ここにポートフォリオが活きるのです。

自己対話(セルフコーチング)しつつ自分のポートフォリオをめくり学習や経験をリフレクションします。自分の成果や成長が見えるので、学習意欲が促進されアクティブシンキングを果たします。

プロジェクト学習の基本フェーズ

ゴールへ至るために必要なフェーズを段階的に経験していきます。ダラダラと進行するのではなくフェーズごとにクリアカットで進めます。

プロジェクト学習の基本フェーズ

この基本フェーズとそこで身につく力が明確なので「ここでこの力が身についた」と手ごたえを感じながら成長をしていくことができるのです。

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション

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