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【未来教育MM606号】連載02:意志ある学びへの成長戦略

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション 未来教育メールマガジン

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第606号/2019年5月31日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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連載02:意志ある学びへの成長戦略

そのポートフォリオは活かされているか?

成長するために、ポートフォリオは有効なツールです。
学生の学習行動や課外活動、資格取得などをインターネット上に「データ」として蓄積し、振り返りや先生の指導、進路などに活かすeポートフォリオも広がりつつあります。

当然ですがデジタル情報でないものは、意図的に入力しない限りeポートフォリオには含まれません。バインダー・ファイルなどに、実物の資料や成果を綴じるリアルポートフォリオでもeポートフォリオでも、学習者自身が、それら全体を俯瞰するかのように見る、客観的に見てさらに深く考えたり、気づきを得るためにはどうしたらいいのか。

 

指導者が学習者のポートフォリオを見るとき、学習や活動の進捗や、出来ている、出来ていないという情報を得るだけでなく、そこにあらわれていない学習者の頭の中の思考や判断を察しそこに実際にどう関わりより成長を促すことができるのか‥何よりコンピテンシー向上に求められる、現実の行動やふるまいによき影響をどう与え、成長させることができるのか‥
ここが肝心です。

評価とは、価値を見いだすこと

成長のためにポートフォリオはどう活きるのか、成長への評価がこの連載の主眼です。
成長への評価は、点数づけや査定するようなものではありません。成長するための評価とは、「価値を見いだすこと、」ここに尽きます。

 

評価するために見るべきは、「結果」ではなく、ある方向へ向かって展開されている思考、判断、行動などの「プロセス」そのものです。ポートフォリオを活かす評価、その最大の特徴は、結果ではなくこのプロセスを重視することにあります。

成長とは何か?

成長とは何か‥成長とは昨日より伸びることよくなること、変化変容。成長とは、社会や教育者が求める何かができるようになる、という観点だけでなく、本来一人ひとりに秘められている可能性や才能、資質が、土から地上に出てくる芽のように、内から湧き上がる開花の兆し、わずかなでも確かな変化、躍動こそそのものが持つ生きる力の成長とここでは解釈します。

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次回は、どうすれば、成長につながる評価ができるのか、そのポイントをお伝えします。

連載:意志ある学びへの成長戦略

【未来教育MM605号】連載01:意志ある学びへの成長戦略
学校で学んだ知識でずっと働けるという時代はとっくに終焉しています。学力の高さが教育の目指すところではなく‥生涯 自らの意志で「学び続ける人」になる、自分で「自分を成長させる人」になる…これが教育のゴールと変化しています。
【未来教育MM607号】連載03:意志ある学びへの成長戦略
結論だけを見て、よいとかよくなくないとか、何点とか採点されても、もちろん成長のための評価とはなりません。成長とは変化変容とも言えます。変化、変わっていく様は、一部分だけ見てもわかりません、ですからプロセスを見る必要があります。
【未来教育MM609号】連載04:意志ある学びへの成長戦略
考えるということは、頭の中で知と知を関係付けることとも捉えることができます。ですから、学習者が考えているか?を知るためには、ポートフォリオをめくりながら、部分と部分を照らし合わせるように、つながりを探るかのように意識して見ます。

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