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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第701号/2022年4月23日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( https://www.suzuki-toshie.net )
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5つの教育イノベーション
DXが教育の世界へも大きな影響を与えています、それは部分的な変化ではなく教育の存在意義や中身、社会におけるあり方など全体を根本的に変える波と言えます。
いま人類が新しい次元へ移行しつつあるとも感じています。
何がどう変わるのか?
5つの未来と『考える力を高めるポートフォリオ活用』について話しました。
どうぞご覧下さい、きっと役立ちます。
以下に動画でお話ししたことの概略をお伝えします。
5つの教育イノベーション
[1]『教育の目的』が変わる
何のために教育はあるのか?
人間が人間らしく生きるため、その普遍的な意味や価値は時代を超越し変わることはないとも言えますが、現実は、目先の価値観で教育も翻弄されていると感じます。
これまでの教育は“社会や組織”が必要としている均一・同質な能力を備える人材を育てることに力を注いできたという見方もできるでしょう。
それらはDXでロボットやAIに替わる‥この動きはすでに始まっています。
では教育は何のために存在するようになるのか‥
[2]『知識の伝達』が変わる
これまで知識の多くは学校と呼ばれる社会的機関で先生から生徒へベクトル形状のように、一方向に注がれるものでした。しかし一人ひとりにネットと端末が行き渡ったいま、時空を超え誰もが世界中の知識や情報を得ることができるようになりました。
それだけではありません、DXは、誰をもを知を生み出し広く世の中へ伝播させる存在にさせました。
もはや知識の伝達は単純なベクトル状から、自由に拡大する放射状に変化しているのです。
[3]『教育手段』が変わる
長くあたりまえのように続いた「黒板、教科書、ノート‥」という学びや記録の手段から、PCやスマホという機器とGoogle、YouTube、Zoom、Microsoft Teamsなどのアプリへとデジタル移行しています。
これからもっとこの変化は拍車をかけたように勢いが増すでしょう。
[4]『知の環境』が変わる
学校の廊下に並ぶ長方形の教室で小さい机に向かい授業を受ける、という学びの環境から‥
Googleクラスルームのようなデジタル空間と現実に立脚したしリアルな空間の双方を学習者は自在にもつことになるでしょう。
リアルな情報や知的なものに浴するために、テーマや課題に直結した場所(環境)こそが望ましいことは言うまでもありません‥自然科学であれば、木々や星を眺めることができる丘が学びのステージ。医療・薬学であれば病棟や薬局が学びのメインステージになることもあるでしょう。
潮の香りがする春の海辺や市街地の雑踏、風を身体ごと感じて自然や都市計画を学ぶ‥‥。
そのときデジタル空間では出会えない何かが、そっと真理に気づかせてくれるかもしれません。
[5]『教育コンテンツ』が変わる
一般教科からプロジェクト学習(Project Based Learning)への移行は、先進国の潮流です。
筆者が20年以上前から構築、提唱している未来教育プロジェクト学習は探究や提言に終えるものではありません。
現実をステージにポートフォリオを活かし、一人ひとりがビジョンとゴールを胸に意志をもって進め知的な成果、創造的アウトカムを生みあげる学びです。
次世代教育のプラットフォームとして多様な分野領域を包括し一人ひとりの学習者を成長させます。
ポートフォリオを「考える力」のために活かす
ポートフォリオを教育に活かすということはどういうことか?
ポートフォリオをリフレクションに使うだけのことでももちろんありませんし、AIが選択してくれた個別最適な学習教材を進めた学習履歴をeポートフォリオとして活かす‥で終えるものでもありません。
次号へ続く
【YouTube】未来教育『考える力を高めるポートフォリオ活用』
どうぞぜひご覧ください!
https://youtu.be/dIgcG04_jXE
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★ [教育DXで「意志ある学び」を叶える!]
東京書籍が発行している「教育情報(東京書籍)」2022年春号の巻頭言を書きました。
DLしてご活用いただければ幸いです!
https://suzuki-toshie.net/mm-images/mirai-kyoiku-2022.pdf