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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第623号/2019年11月25日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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Essay:評価よバイバイ
学校にはすごく感謝しています、でも同じ年齢で、お菓子が並んだ箱みたいにきっちり座り、みんなとずれないように音読したり、みんなみたいにお手本通りできないと、浮く。
みんなと比べて私って変?みんなからどう見られている?って自分を見る自分をそこで覚えたかもしれない。
そこでは「みんなはどうかな」「さあ みんな!」ってたくさん「みんな」って言うから、みんなという他者と照らし合わせて自分を見ることが知らず身についたのかもしれない。
確かにみんなからいいね!って評価されると嬉しいけど‥
でも大人になり人の目を考える余裕なく必死に仕事して、もっと大事な評価があることに気がついた。
尽きるところ価値を持つのは、手を抜いて生きてないか、と自分を見る自己評価だと。
「探究とプロジェクト学習」vol.2
それは何? 何のためにやるの?
わからないまま「これ食べなさい」と言われても口に入れることは出来ません。
それは何? 何のためにやるの? ここをゴックンと理解、納得できないと、人は自分から向かうことは出来ません。
言葉は大切です、その言葉で頭の中に世界観が広がるのですから。
国語、数学、科学、体育等々‥この言葉は、自分が生きるために必要だなってわかります。
そしてこれらをバラバラでやるのではなくて総合的に学ぶ方が現実的だなって誰でも思いますから「総合的な学習」って社会で生きるために要るな、と納得です。
でも「総合的な探究の時間」「探究」はどうでしょうか、大人たちは「学習指導要領の改訂」で取り組むとなりますが‥学生たちはこの言葉だけでは何をするのかピンとこないので、そのままでは“主体的に”望めません。
「探究の課題を決めましょう」と言われても‥
「総合的な探究の時間」では、生徒が主体的に課題を設定し、情報の収集や整理・分析をしてまとめるーと学習指導要領の改訂にあります。教科や科目の枠を超えて総合的に探究したいものを自分で決めるのですから結構楽しくワクワクする子もいますが、何をどう決めたらいいのか全く動けない子も結構多くいます。
学校で取り組むときには、その「課題」設定が先生たちにとっていちばん悩ましいものであることは、以前からある「総合的な学習の時間」となんら変わりません。
[参考]著書「これじゃいけなかったの!?総合的な学習」
https://www.amazon.co.jp/dp/4054016472
どんな探究か?で変わる「課題設定」
1)探究とは、知識を論証すること
2)探究とは、疑問を解消・解決すること
3)探究とは、問題解決をすることという目的のある思考過程のこと
自分たちが向かう「探究」が 上の1)なのか2)なのかそれとも3)なのか?
それとも3)に1)、2)を織り込みながら展開するものなのか‥‥
1)、2)価値あることですが、一歩間違えると、ただ調べてまとめて発表する「調べ学習」的な展開になります。また大概のことはインターネット上にありますから、ごく“一般的なオチ”になってしまいます。
さらに小学校や中学校で似たようなことを「総合的な学習の時間」でやってきていることも多く、同じようなことを高校でもするのでは、そこで学生が真に成長することはありません。
次号、「探究とプロジェクト学習」vol.3に続きます。
【12月6日(金)】講演/ライフポートフォリオ
キャリア教育、キャリアを自分で築いて行く‥その本質であり根元は決して仕事を調べたり、
理想的な夢をはるか描くことでもなく、まずは自分で自分をコントロールできる意識と言えま
す。その基本は自分の健康を保つために、自分の生活を自分でより正しくマネージメントでき
る!という意志と言えます。ここにライフ(健康・生活)ポートフォリオが活きます。
12月6日(金) 学生たちがプレゼンテーションするのは、自分の健康(生活)は自分でより良く
する、エビデンスをしっかり添えて学びを進めています。
ぜひ公開プレゼンテーションへご参加ください。