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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第624号/2019年11月30日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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パッと見てわかるプロジェクト学習
「探究とプロジェクト学習」 vol.3
探究型学習の「課題」の設定について
「自分が探究する課題を設定しましょう」や「探究のテーマを書いて出してください」というだけではなかなか学生たちは決められないものです。
だからと言って、書けない人へ「とりあえず書いて出すように」はもちろんいけません、教育のシーンで「とりあえず」という言葉は禁句です。あとで変更したいやおざなりの気持ちでの学習となりますから。
その「探究」は、誰のため?
1)探究とは、知識を論証すること
2)探究とは、疑問を解消・解決すること
3)探究とは、問題(課題)解決をすることという目的のある思考過程のこと
1)や2)は「自分が知りたいこと」「自分が疑問に思うもの」というとらえることもできます。
3)の「問題解決をすることという目的のある思考過程のこと」に関しては、自分の問題もあるかもしれませんが、課題を抱えている他者の状況や社会や地域の問題、課題ととらえることができます。プロジェクト学習として社会の現実と向かいあう視点で展開できます。
「探究」は、関心から現実の課題へ…
私が提唱しているプロジェクト学習は、目の前の現実を見て、そこにある「課題」を解決しつつゴールへ向かうものです。
そこには目の前の対象が持つ課題、その背景にある社会的な課題、そして自分自身が自分ごととして大事にしたい課題と3つの側面があります。
ビジネスモデルを習って成功する時代はとうに終えています。一つの高校で「探究」という言葉で優秀な成果をあげたとしても、様々な状況にあるすべての学校でその環境や仕組みのないまま展開すること自体にムリがあるのではないでしょうか。
その中、現場の先生方のご質問に応える目的で「探究(型学習)」について、連載しています。
【12月6日(金)】講演/ライフポートフォリオ
「意志ある学びープロジェクト学習」についての講演とプロジェクト学習の実践「健康プロジェクト」を学生たちがプレゼンテーションします。
ぜひ公開プレゼンテーションへご参加ください。