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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第665号/2021年1月29日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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迷ったらやる!
いろいろな仕事をしてきました。私の中では建築設計でも教育デザインでも企画ものでも、仕事はすべて未来を先駆け何かを生み出す“ワクワクモノ(=創造的なコト)”です。
仕事をするときのマイルールはシンプルです!
・グジグジした気持ちで仕事しない
・判断に迷うときは、それがよき未来につながるか?とビジョンと照らし合わせて決定する
・ワクワクする未来を生み出すのですからこれまでのものにこだわったり、その継続から考えない
・本気で未来を生み出すような仕事は心のエネルギーがすべて!
(ここから少し前号の続きです‥)
テクノロジー、生命科学、パンデミック、宇宙時代の予兆‥まったく新しい未来が訪れようとしています。
この新しい時代を子どもたちが生きるために必要な教育とは?学校は?そればかりが私の心を掴みます。
元文部科学事務次官の前川喜平さんと、教育を考える会議で再会の機会をもちました。
一連の報道が伝えるように文部科学省をやめられた後、全国の多くの方々が主催した前川喜平さんの講演会がYouTubeにアップされています。
前川喜平さんとの対話‥学びを求める心
その中でも私が心奪われたのは、前川さんが文部科学省をやめられた後、夜間中学の生徒さんへ教えていたYouTube動画です。
生徒さんにはこれまで学ぶ機会を持てなかったご年配の方もたくさんいらっしゃます。
短い時間でしたがテレビでも紹介されたことがありました。
夜間中学の小さな机
私はその様子にクギ付けになり、あらためて体を向けて見ました。
もちろんご縁ある前川さんが映っていたからでもありますが、夜間中学で学ぶ生徒さんたちの真剣で真摯に学びに向かう様子に胸打たれたのです。
そこには、年齢、職業、生活状況などによる差は存在しません。
学ぶことでキャリアアップしたいという動機さえない方も少なからずいます。ただただ学びを求めているのです。
夜間中学の窓の外は暗いです、でも教室にはあたたかい明るさが満ちてました。その中で前川さんとご高齢の生徒さんは向かいあっていました。
ご高齢の生徒さんの鉛筆を持つその手、これまでのご苦労が偲ばれる手です。
教室で小さい机を挟んで、互いの頭がくっつくように、その日の教材でしょうか新聞を間に顔を近づけています。
前川さんは、生徒さんの目線を確認しながらゆっくりその文字に自分の指先をなぞらえるようにして漢字の読みか何かを丁寧に教えているというような映像でした。
前川さんご自身の講演で、夜間中学で、その学びを求める方々たちへの敬意を語っている内容もありました。
「知らないことを知りたい、真実を知りたい」これは人間が持つ崇高な本能とも思います。
学びは幸せになるためにある
先日、前川さんの事務所で、知や真実を求める学びのこと、いいえそこからではなくご自身が不登校だったときの状況や気持ちなどもたくさん楽しく聞かせていただきました。
この日の不登校の経験、学校に行けなかったら図書館へということ、生涯学習のことなどのお話を、ぜひ多くの方と共有したく思いました。
対話が終わりかけるとき「学びは幸せになるためにあるのだから‥」と前川さんは仰いました。
それが胸に残りました。
近日、『前川喜平さんとの対話』YouTube動画をお伝えします。
どうぞお楽しみに!
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<著作紹介>
□『これからの日本、これからの教育』著者:前川喜平・寺脇研(ちくま新書)
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□『前川喜平 教育のなかのマイノリティを語る‥高校中退・夜間中学・外国につながる子ども・LGBT・沖縄の歴史教育』
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□『面従腹背 (毎日新聞出版)』前川喜平
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