□□───────────────□□
【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第626号/2019年12月18日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
□□───────────────□□
思考力・判断力・表現力の教育
思考・判断・表現を高める教育はどうしたらいいのか‥?
少なくとも「さあ考えましょう」「判断してください」「来週、発表(表現)してもらいます」‥で、思考力、判断力、表現力が身につくことは叶わないでしょう。
思考・判断・表現する場面を教育プログラムに入れることは必要で有効ですがそれだけでも叶いません。
まずは、思考するとは何なのか? 判断とは何か?判断するためには何がいるのか?
表現力に至っては、プレゼンテーションスキルなど目に見えるものばかりに目がいってないか‥を考える必要があるでしょう。
- 思考‥頭の中の知識と情報を関連づける
- 判断‥判断材料(情報)と判断軸を持っているのか
- 表現‥知識や情報を手に入れ構築的に考え表す
思考するためにも判断するためにも、表現するためにも、目の前の現実から情報を獲得することが必要です。そこには「このために情報が要るんだ!」という「目的・目標」と自らの意志をもつことがいるのです。
●書籍『AI時代の教育と評価―意志ある学びをかなえるプロジェクト学習』P64~P74
https://amzn.to/35baTFI
[PISA 読解力]とプロジェクト学習
PISA読解力の後半「〜〜テキストを理解し、利用し、評価し、熟考し、これに取り組むこと」のみ注目し、テキスト(グラフやデータなど含)を調べたり情報を集めたりするスキルを習得するトレーニングやワークシート記入をさせるだけで意味や目的がそこになければ成長につながりません。
深く考えるためには、学習者自身が何のため(=目的)に、テキストを理解し、利用し、評価し、熟考するのか、ここを明確にもっていることがいるのです。
ここに目的と目標を明確にして向かう、次世代プロジェクト学習が有効なのです。
次世代プロジェクト学習における目的とは「〇〇のために」「こうしたい」という「願い」やビジョンと言えます。
目標とは「何個販売する」というような数値結果ではなく、顔をキリリっとあげ「あそこまで行くぞ!」と意志と希望を持って向かう先に掲げるものです。
[資料]目的と目標を描く「ゴールシート」
http://suzuki-toshie.net/mm-images/GOAL-SHEET.pdf
【情報】行動データとハピネス
「データの見えざる手」という本、まだ読んだことがない方にオススメです。
●『データの見えざる手』Amazon
https://amzn.to/2Oz4Wey
著者の矢野和男さんは、ゲストとして[意志ある学びー未来教育全国大会]へ登場してくださり、高校生たちへも笑顔で応えてくれた優しい方です!
http://www.toshie-suzuki.net/18zenkoku/top.html
心を前向きにハピネスな人がよい業績で仕事する、そういう人はランダムによく動いているということが、長期的な行動データの収集と分析で見えるという大変興味深い内容です。