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【未来教育MM608号】特別編:新人の心を蘇らせたポートフォリオ

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション 未来教育メールマガジン

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第608号/2019年6月24日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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特別編:新人の心を蘇らせたポートフォリオ

ポートフォリオはこんなふうに役立ちます。
新人の心が蘇ったポートフォリオの本当の話です。

ポートフォリオを見てからその人と話す

新人が元気なく「この仕事、やめたい‥」空気。自分でもその具体的な理由がわからないけど‥この落ち込んでいる様子へどう言葉をかけようか‥声をかける前にポートフォリオを丁寧にゆっくりと見ます。

 

学歴や経歴を知りたいわけじゃない、キャリアを知りたいわけでもない、この新人の心を知りたいのです。仕事上のことは上司として知っているけど、どんなことを学校の時にしてきたのか、仕事の場ではない顔はどんな何だろう‥

 

ポートフォリオをめくりますーー「たくさんのおもちゃやぬいぐるみの中にいるAさん」「これはオーストリア留学の写真かな、大きなソファーでかっこいい人たちに囲まれて真ん中にいるAさん」「これは大学のサークル、やっぱりAさんはみんなの真ん中にいる写真」キラキラした学生時代だったんだなーとわかります。

 

ポートフォリオからは、これまでのAさんの人生では、自分がいつも主役だったことが伝わります。しかし看護師になった今、主役は患者さん、という心の切り替えがいる。
しかしこの新人はまだそこに気づいていない、ただ、自分が今までとは違うところにいるということを無意識に感じ、戸惑いを感じていると推察できます。

かける言葉を考えることができる

ポートフォリオをもう一度見てみます。そこには、Aさんが東日本大震災のボランティアをしている真剣ないい顔の写真もありました。Aさんは人を助けることが好きなのです。ここに確信を得てまっすぐ対話します。

「患者さんにどんな気持ちになってほしい?」
「よくなって笑顔で退院してほしいです!」と答えてくれたその顔は新しく澄んだキラキラがありました。自分じゃなくて患者さんが“主役”なんだ、それを実現できるプロとして私はここにいるんだと気づいた聡明な決意がありました。

その人の心を知ることで、その人に掛ける言葉を考えることができます。もし何も知らなければ「新人、また辞めるのか‥」とこれまでの経験で、ああもう無理だなと先入観が勝ち、見切りをつけてしまうかもしれません。

 

これは、ポートフォリオを導入している組織の新人指導者が私に聞かせてくれた、素敵な本当の話です。

人の心は、力でもお金でも動きません。もし動くとすれば、相手の人が自分を理解してくれる人ってわかるとき、その人を信じるとき、ここにポートフォリオが役立ちます。

ポートフォリオは経歴書でも履歴書でもありません、その人の全体がふんわり伝わるものなのです。

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