【未来教育MM672】コロナ禍だからこそ…『人間を大切にするプロジェクト学習』ハイブリッドで実践中!

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第672号/2021年4月26日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net
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目次

プロジェクト学習で未来へのビジョン力を!

「課題発見力」より「ビジョン力」

正解のあるものや知識やスキルを習得するだけの教育は、AIの日常化で終焉を向かえました。
いま、学習者自ら目の前の現実から問題や課題を見出し、仲間と情報を集め、その解決を考えプレゼンテーションする課題解決型の教育がすでに学校でスタートしています。

教科書も大きく変化しています。
「国語」に限らずいろいろな教科書には「課題を発見しよう」や「課題解決」などの文字が黒太ゴチック体で見出しとなっているページがあります。

小中学校のときから社会の課題や問題を探そう、地域課題は?という学びの機会を多々もちます。まさしく、このような問題解決型学習は、必要な学びと言えます、が‥

しかし「〇〇の課題は何?」「〇〇の問題点は何?」という言葉や文字が様々な教科で子どもたちの前に登場することの影響が少し気になります。社会を考えたり見たりするときに、課題や問題点から見出そうとするクセ=思考習慣になりはしないかと‥。

課題はビジョンと現状のあいだにある

[図]課題発見のイメージ
[図]課題発見のイメージ

問題や課題を発見することは大事です、でももっと大切なのは、ありたい未来を描ける力です。

課題とは、ああなったらいいなと願う「ありたい未来」と、(いまはそうではない)目の前の「現実」との差にあります。

だから、まず、ありたい未来(ビジョン)を描けていないと始まりません(同時に現状を根拠
を持って知っている必要があります)。

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例えば、

・ありたい未来(目標)=「いつでも!美しい広場」。

・現状=「きれいだが、週末になると観光客によるペットボトルや弁当箱がベンチのそばに複数落ちている」

ありたい未来(ビジョン)は「いつでも美しい広場」ですから週末もきれいでなければいけま
せん、課題は週末にくる観光客の持ち込みゴミ、とフォーカスすることができます。

ありたい未来(ビジョン)が明確だから「課題」が浮き上がるのです。
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プロジェクト学習は未来へ向かう学び

プロジェクト学習は、ありたい未来(ビジョン)を描き、そこへ向かう学習です。

[コンセプト図]課題解決学習とプロジェクト学習の違い
[コンセプト図]課題解決学習とプロジェクト学習の違い

プロジェクト学習の学習者への対話コーチングは「課題はなに?」から始まるのではなく、「〇〇は、どうだったらいいの?」とその未来ビジョンを描く対話から始める必要があるのです。

[コンセプト図]何のために、何をやり遂げたいのか
[コンセプト図]何のために、何をやり遂げたいのか

未来を描ける力、意志を持つ人になる!がプロジェクト学習のねらいです。

現実社会の課題や問題点は、ビックデータを元にAIでも見出します。でもよりよき未来を描き、そこへ向かって歩き出せるのは私たち人間にしかできないことだからです。
未来教育プロジェクト学習こそ、いまの日本や世界に一番必要な学びではないか、と考えています。

オンラインでプロジェクト学習/実践中

人間を大切にするプロジェクト学習

4月です、新しいプロジェクト学習を学生たちとスタートしています。

意志ある学び、をコンセプトに進行している、未来教育プロジェクト学習のステージは「現実」です。いま私たちの「現実」に最大の影響を与えているのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)です。

なので‥新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をテーマにしたプロジェクト学習を進めています。

実践:ハイブリッドで“知と感”をシェアしよう

『コロナ禍のいま! 学生生活を自分たちで守ろう!プロジェクト』

~キョリも学年も超えハイブリッドで“知と感”をシェアしよう!~

描く未来は、いい学生生活です。

学生たちが自分たちでコロナ感染を防ぐ方法を様々な角度から考え実践や探求したことを、
ハイブリッド手段(リアルとデジタル)で学校全体でシェアします。

・自律した生活へのなど行動提案。
・免疫を高める食生活など生活改善提案。
・活動によりマスクをエビデンスを元に選択できる探究報告など

『一人ひとりの尊厳と生命を守るCOVID-19プロジェクト』

ありたい未来は、その人の文化や愛するものを理解し、共に立ち向かえる療養です。

[資料]2020年度『一人ひとりの尊厳と生命を守るCOVID-19プロジェクト』知の成果物
[資料]2020年度『一人ひとりの尊厳と生命を守るCOVID-19プロジェクト』知の成果物

外国人(ネパール・アメリカ、LGBT・タイ‥)がCOVID-19陽性で宿泊療養となった。
どう一人ひとりの価値観や愛するものを共に大事にしながらその人たちの理解を得て国際看護師として行動するか‥。根拠と現実をステージにイマジネーション豊かに人間的な関わりや心の葛藤を大事にしながら進めています。

夏原和美先生(東邦大学)とただいま進行中です。
※夏原先生と鈴木敏恵のポートフォリオ対話
https://www.youtube.com/watch?v=AT__dUl45fg

出典:『AI時代の教育と評価―意志ある学びをかなえるプロジェクト学習 ポートフォリオ 対話コーチング』教育出版
https://amzn.to/3vmQkCZ

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オンラインで人間を大切にするプロジェクト学習
近日ウェブ連載などで関連情報ご紹介します。
   ↓↓
[オンラインで講義をつくる]連載中
https://jnapcdc.com/LA/onlinelec/

★ 前川喜平さんと鈴木敏恵との対話(7)のテーマは『国語』です。
近日、お伝えします。どうぞお楽しみに!

[コンセプト図]何のために、何をやり遂げたいのか

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