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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第655号/2020年10月29日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( https://www.suzuki-toshie.net )
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エッセイ:これって「いい? わるい?」
かなり大人になるまで私は間違えていました。それは、何でも「いい、わるい」「正解?間違え?」など単純に“どっちか”に分けて考えていたことです。
冷静に考えてみれば、大抵の物事はそんな簡単に、いい、わるいのどちらかに分けて考えることはできませんし、見る角度によってもその姿や全体像の見え方が変わり、そこから得る情報も理解も変化します。
そもそも「いい」とは何なのか?「わるい」とは何なのか、その意味も、その言葉が含め得る範疇も深く考えたこともないままに、右か、左かのように処理していたと思います。
処理は無思考です、人間でなくても出来ます。
私は考えるためではなく、考えることをしなくていいから二元的に決めつけていたのだと思います。
白か黒かどっちかに簡単に決めてすませるのではなく、出来る限り先入観を捨て、それを見て、いろいろ考え続けることが大事と割合最近、気付いたのです。
せっかくこのことに気づいたので、この未来教育MMで「オンライン講義のメリット・デメリット」について記述する目的を、考えることをしなくてすむ為ではなく、ここから考えるためにお伝えしてみたいと思います。
オンライン講義・研修のメリット・デメリット
メリット・デメリットを未来志向で考える
何か新しいものを導入する際しばしば「それってどんなメリット、デメリットがあるの?」という声が挙がります‥それ、もしかしたら、何も考えてないパターン思考で言っているだけの可能性もあります。
またこの時代ですから、どんな物事であれ「〇〇の メリット、デメリット」で検索すれば大抵出てきます。それを引用するだけならその作業に意味も価値もありません。
一番まずいのは メリット、デメリットを挙げて終わってしまうことです。
オンラインによる講義や研修をスタートするために考えるのであれば、「メリット」つまり、よさや利点を活かすという目的のために、またデメリット(短所)であれば、それを認識した上でどう手を打つのか?を“考え出すために”「メリット、デメリット」へ向かうことが求められるでしょう。
誰にとってのメリット?
メリットとは、よさ、利点、長所‥、デメリットとは、よくない点、短所‥それはわかりますが、誰にとってのメリットかデメリットか、その人の考え方や立場で変わります。
たとえば、オンラインで行う授業を“教室で直接会えない”というだけで、デメリットと考える教師もいるでしょうし、逆に、学校の教室でみんなと学ぶことに何らかの抵抗を感じていた生徒は、大いなるメリットと受けとめるでしょう。
オンライン講義のメリット・デメリット
私が実感として受け止めている、オンラインによる講義や研修のメリット、デメリットを挙げてみます。
次号に続く