【未来教育MM656】オンライン講義に命を吹き込む vol.4『メリット・デメリット』の活かし方

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第656号/2020年10月31日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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目次

エッセイ:表情は多くの情報を伝える

オンラインで話すとき‥‥わかっていても毎度「どこ見ているの?なんで下のほうを見て話しているの?」とその人の視線と私の視線がずれていると感じます。

「なぜ私を見ないで話してるの?」きっと相手もそう感じている(スマホやタブレットならそうでもないけど‥カメラと画面が離れているPCだとね)。

だから、Zoomに少し慣れてきた時から、なるべく画面上部のカメラを見ながら話すよう(=カメラアイ)にしようと心しました。そうすれば、相手を見て話しているとなるからです。

「相手の顔を見て話す」ということはよいこと、当たり前のこととして身についています。
しかし「それが礼儀だから」が一番の理由ではありません。

人間の表情は多くの情報を伝えます、明確な意思疎通を叶えます ‥だから顔を見たいのです。

表情‥目、まばたき、手先、首の傾げ、上半身の動きは、話す言葉の含み得ることや語彙の足りなさをとても補完してくれます。こちらが伝えている内容に対し、相手の集中の状態やどこまでわかっているか、疑問があるかなども伝わります。

それだけではありません、言語化できない大切なもの‥感情の揺れ、戸惑い、うれしさ、頭の中がフリーズ状態か、あるいは深く考えているか、なども表情を見ればわかります。
それは伝えている私にとってとても大切なことです。だから、Zoomでもビデオオンで顔を見て話したいのです。

あなたを理解したいから‥あなたを見たいのです。

オンライン講義「メリット・デメリット」の活かし方

物事はメリットだけのことはなく立ち位置を変えれば、メリット(利点)もデメリット(欠点)も必ずあるものです。ですから「メリットあるからやろう!」あるいは「デメリットがあるからやめよう!」とその片方だけ見て結論づけることはまずありません。

また利点あるいは欠点という捉え方も立場による、と未来教育MM655でお伝えした通りです。

それを理解し、その上でなおその両方「メリット・デメリット」を一つひとつ箇条書きしたもの(=リスト化)があれば、いろいろ有効に活かすことができます。

オンライン講義のメリット・デメリットの図

オンライン講義のメリット・デメリット

以下に、その活用のいくつかを紹介します。

【活用1】‥メリットリストを「評価の観点」とする

オンラインならではのメリットがリスト化されていますので、それを現状のオンライン講義の状況と“照らし合わせて”評価することができます。

「評価」とは、出来ている、出来ていないとチェックしたり点数化するものではなく、それを現状と“照らし合わせて”価値を見出すことです。

たとえば‥

オンライン講義のメリット・デメリット

オンライン講義のメリット・デメリット

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* インターネット環境なので‥
□ 学びや疑問などと平行して情報や知識を検索することができる
□ 外部の専門家や当事者などに容易に参加してもらうことが可能
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ということを、まだやってなければ、はじめてみるなどです。

【活用2】‥メリットをさらに発展させる

ここに書かれているオンライン講義のメリットの一つひとつを発展させます。

オンライン講義のメリット・デメリット

オンライン講義のメリット・デメリット

たとえば‥

□ 通学、通勤などの移動時間が不要である

というメリットの項目に対し、その「時間を何に活かすか?」のアイディアを各自が考え、プランニング化→発表→共有、などすることで、

□ 教師やチャイムの存在がないので自立・自律が身につく
という項目を構築することができます。

【活用3】‥デメリットの攻略を考え出す

オンライン講義のデメリットを認識した上で、一つひとつ「どう手を打つのか?」
みんなで課題解決策を考え出すことも有効でしょう。

オンライン講義のメリット・デメリット

オンライン講義のメリット・デメリット

の下部にデメリットとして書かれた、
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□ 人がいない状態で話すので、無表情や抑揚のない話し方になりがち
□ カメラで捉えた範囲、視界しか見ることができない
□ 発言のタイミングが掴みにくい
□ 画面越しなので、気づきやコミュニケーションがとりにくい
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などに関して、話し合うことでアイディアや工夫がどんどん出る、それは現実の課題を解決する学習としても意欲が高まり有効です。

カリキュラムマネージメントのハイブリッド化

オンライン講義のメリット・デメリットの図

オンライン講義のメリット・デメリット

オンライン講義のメリット、デメリットを顕在化したリスト(↑上図)があることで‥〇〇の授業は、オンライン(ネット・デジタル)でするか、それとも対面(リアル)で行うのか‥を考え決断したり、それらの組み合わせをデザインするなど、カリキュラムマネージメントのハイブリッド化計画にも発展させることができます。

次号に続く

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション

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