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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第654号/2020年10月22日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( https://www.suzuki-toshie.net )
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リアル研修ならではのコミュニケーションデザイン!
オンライン講義でも様々なニーズを満たすことができるし、何と言っても自宅にいながらできることは、本当にラクチンでかなり魅力です。
そんな中で先日、久々に参加者と対面するリアルな講義をしてきました。
9:30から16:30まで7時間、ほぼ1日研修です。
オンライン講義に命を吹き込む『3つのコンセプト』
オンライン講義に“命を吹き込む”ことを意識します。
人間らしく活き活きと躍動的なものとなるようにします。
ここにコンセプトの存在が活きます。
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オンライン講義『3つのコンセプト』
【1】明瞭な意思疎通
【2】心を込めたコミュニケーション
【3】寛容とバックアップ
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【1】明瞭な意思疎通
1)しっかり聞こえること見えること
一人ひとりが考えや意見を発言し受け止めることはオンラインでも必須のシーンです。
そのためにはまず、しっかり意思疎通できることが欠かせません。
対面であれば“だいたい聞こえている”程度でも、全体の様子やそこまでの文脈で把握できますが、オンラインでは何を言いたいのか?通じきれないときがあります。
「聞こえること、見えること」ここにおいて妥協しない、曖昧にしないこと、「どうぞもう一度、言って」と誰でも声をあげて言えるようにします。
機器のモンダイではなく、そこへ向かう人の意思のモンダイです。
2)“表情は”多くの情報を伝える
通信環境の状況により「ビデオ(カメラ)オフ」の状態で、オンライン講義をすることもありますが、基本的には互いに顔を見て話す、これが大切です。意思疎通の手段として「顔・表情」は大きな意味を持ちます。
現実の教室であれば、間違えなく先生は学習者の様子を見ながら話します。オンラインでも同じです。
しっかり伝わっているかな?と思いながら話します、こちらの話が通じてないときは、相手の顔を見ればわかります。考えている顔、何か言いたげな顔、頭が止まっている状態‥見れば分かります。
人の顔、表情は多くの情報を伝えます。正確な意思疎通のためには顔、表情、体のちょっとした動きなどの変化が見えることは不可欠なのです。
3)対話とタイミング
互いの意思が丁寧に通じ合うことで対話は成り立ちます。
一方的に話すだけであれば、深い思考にも知を紡ぎあう時間にもなりません。互いの考えを理解したい、感性を共有したいと無意識に耳を傾け合う、それが対話とも言えるでしょう。
対話はフラットで自然な関係、環境で行われることが大切です。
しかし、多数が参加しているオンラインの場合には工夫が必要です。ミュート解除などのタイミングがうまくいかず自分が発言する機会がつかめないことがあるからです。
互いに意見を伸びやかに言い合える‥‥対面であれば相手が話を区切りそうな気配がわかるので、タイミングよく言葉を発することができますが、オンラインではなかなかうまくいきません。ここに進行役の存在が活きます。
【2】心を込めたコミュニケーション
知識や情報を伝達するだけなら人間でなくてもできます。人間は、メディア(媒体)ではありません。心を互いに持っています。
だからオンライン授業であっても「画面に向かっている」ではなく「人間に会っている」ということを常に忘れないようにします。
私の場合、情報端末に向かっているのではなく、そこにいる人に向かって話していると意識してオンライン講義をするようにしています(そのためにも、ビデオオンで、画面の向こうにいる人の顔が見えることがいるのです)。
「おはようございます」「こんにちは」という挨拶にも思いを込めてする、その人のために、話そうと思っていれば、オンライン授業(Zoom)でも、人間らしい表現が自然にできます。
【3】寛容とバックアップ
オンラインによる講演会や研修会にはトラブルがつきものです。普段通りできなくとも寛容な心で向かいます。
呼びかけをしても「なかなか相手が現れない」ということがあります、「こちらに何の連絡もなく、約束した待ち合わせ時間に遅れている」感じもしてきます。しかし、相手も焦っているのです、イライラせずに次の手を考えて進めます。
決めた通りの進行にこだわることなく、何かあった時に、こういうこともあるね!とおおらかに寛容でいようね!と事前に参加者へ話しておきます。
しかしもちろん、トラブルを寛容に受け止めましょうというだけでなく、常に不測の事態に備えて、バックアップを用意しておきます。
もし通信が突然切れたら‥もし画面がフリーズしたら‥そういうこともあるよねとサブのタブレットカメラで対応できるようにしておくなど次の手を準備しておきます。