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【未来教育MM677】未来こそが人を聡明にさせる

未来教育メールマガジン

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第677号/2021年6月17日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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タイムマシンも魔法も‥

母は30歳の頃、交通事故で足を失っています、母に落ち度はありません。

「おばちゃん、どうして足無いの?」とお風呂屋さんで幼い子が母の膝から下の無い足を指差して無邪気にききます。

「おばちゃんね、車に轢かれたの、だからあなたも道で、すごく気をつけるんだよ」と長ソファで義足の装着ベルトを締める自分の手元に目を落としたまま子どもたちの質問に答えていました。一度や二度ではありませんでしたが無視することなくその度にそうしていました。

子どもだった私の胸の内は、その子たちへ湧き上がる複雑な気持ちや母の足がどうにかして何とか元に戻れないのかと痛烈に願う気持ちがありました。地震が起き私が母をおんぶして小さな起伏を跨ぎ必死で逃げる‥小学校の時よくそんな夢も見ました。

1分でも過ぎた過去には戻れない

学校の図書室で夢中で読んだSFには、よくタイムマシンが登場しました。
ファンタジーの本には魔法を使える主人公がいました。

私もそれを使い、時を遡ることができるなら、母が事故に遭う日に戻りなんとかできるかもと本気で祈っていた時もありました、でも何をどうしてもそれは叶わぬことです。

父は、賠償金など1円も要らないから足を返せとたいへん荒れました。タイムマシンもない、父を穏やかにする魔法もない、1分でも過ぎた過去にはもう絶対に戻れない、幼い私の心の中は解決のつかない気持ちで一杯でした。

でも、ありがたいことに母はつよくて前向きなタチでした。そう生きようと決意したのだと思います。

スカートではないので義足であることも人にはわかりません、母は元気なハリのある声で笑い働き、生活を切り盛りする一生懸命な姿を私たちに見せ続けてくれました。

今はもう高齢でその視線はどこか遠くを見て会話もなり立たない寝たきりの日々ですが、あたらめて思えば、無意識にも私に大きな影響を与えてくれたことは間違えありません。

未来こそが人を聡明にさせる

全身全霊で今を生きる

「やるからには何でも全身全霊でしなさい」と母はよく言っていました。自分が足が悪かったからそうしないと生きてこれなかったのかもしれないとも思いますが、もって生まれた、つよい何かをもっていたのかも知れません。

とにかく現実を生きるためには、過去を見ないでいま目の前へ全身全霊で立ち向かいそこに集中することしかないことを知っていたのだと思います、それはすごく賢い選択だと思います。

一日一粒、未来への種を植えよう!

私もいろいろ考えました。
タイムマシンも魔法もない「過去」には戻れないなら、すべきことははっきりしています。
目の前の「現実と未来」にだけ集中すればいいと言うことです。

目の前の現実を何とかする、でもそれだけじゃツマラナイ、明日を楽しみにワクワクと生きるために何かいい方法はないか?あります!と私は気づきました。

一日一粒、未来への種を植えよう、今だけじゃなくて、未来が楽しみになるようなことを今日しておけば、明日の朝ワクワクと起きることができます、そのための考えと行動をしておく=タネを植えておけばいいんだ!と気づき実際そうしました。

考えてみれば、仕事はみんなそうです。願いが叶ううれしい未来を描き、そこへ向かって今日の仕事をする、大概の仕事は皆そうです。

仕事はみな未来へ向かう

建築もそうです‥4年後にここに素敵な学校を誕生させるんだ!そのうれしい未来のために毎日図面を描いたり、打ち合わせしたりする、徹夜もします、全然平気です、自分の意志でうれしい未来へ向かっているのですから!

医療の仕事もそうです‥心身たいへんな患者さんでも現状検査して決めます「1ヶ月後には、元気になって自分の足で歩いて自宅へ帰っていただく!」という具体的なゴールを立て、メディカルスタッフの全員がそこへ向かいます。

看護師さんたちも看護計画を見つつ日々患者さんが回復するために働いています。
いくら大変でも今日、すべき仕事を遂行できるのは、患者さんのゴールイメージ=よき未来を描き、その実現を知性で確信しているからです。

対話の秘けつ!過去でなく未来志向で!

未来を描くことで今をよくできる

[図]課題発見のイメージ

[図]課題発見のイメージ

「この地域の、課題は何?」と問うよりも「この地域、どうだったらいい?」とありたい未来を問うことから始めます。

対話のコツ!今と未来をステージにする

新人が間違えたことをしてしまった時、あなたならどんな対話をしますか?

「どうすればよかったの?」
これは×(バツ)です。

なぜ×か‥言われた人は、無意識にこう感じるから‥

・過去の嫌なことを思い出さなくてはならない
・過去のこと言っても変えられないし、、
・過去の私は、それが出来なかったダメな私

過去を問うても暗くなるばかりです。
でも!今と未来をステージにするとグンと前向きに道が開けます。

「いまならどうできる?!」と明るい声でまっすぐ聞いてみましょう。

誰でも過去より現在や未来の方が成長しているはず、それを確信している上での言葉掛けです。

よき未来を信じて生きる、考える。
「未来」という存在は人を聡明にさせます。

お母さんありがとう!

どんな優れた教育であろうと、大切な人が未来志向でささやかな日々を一生懸命に生きている姿を見せてくれることには敵いません。

母はなんて大事なことを私にくれたんだろうと今更ながら気づきました。

愛とは一番大切なことを与えてくれることとも気づきました。

・  ・  ・

母のことを少し話しました。

動画【考え続けることに価値がある】

⑼ 前川喜平(元文部科学事務次官)さんと対話【 憲法・道徳 】 一人ひとりが考え続けることに価値がある/鈴木敏恵(一級建築士)未来教育プロジェクト

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