【未来教育MM640号】特別号★親しい看護師長からのメール

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第640号/2020年5月14日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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目次

親しい看護師長からのメール

聡明な親しい看護師さんからいただいたメールです。
許可をいただきました、皆さんにも知っていただきたくて‥

本日はその2通をご紹介させていただきます。

看護師さんからのメール(1)

(令和2年4月25日)

鈴木先生
今病院は、初めての経験に混乱している状況です。
毎日毎日感染者が増えていく中、自分たちが感染して病院の機能がストップしないよう試行錯誤を重ねています。

ゴールが見えない不安はありますが、私たち看護師はみんな前をむいて患者さんの前に立っています。怖くて逃げだしたくなってもおかしくないのに、そんなことを口にする看護師は一人もいません。

先日、感染している患者さんが最期の時を迎えるとき、誰にも見守られることなく旅立つことを悲しみ長い時間ベッドサイドに看護師が付き添っていました。その看護師が自分の部署の師長さんに「師長さんごめんなさい。そばにいたらいけないと思ったけど離れられなかった」と言ってきたと話を聞いたとき感動して涙がでました。

私は看護師であることを今、誇らしく感じています。
鈴木先生は看護師を「未来人」だといってくれます。
本当にそうだなと思います。よくなる未来どんな時も考えて、患者さんを第一に考えてケアをしています。

今の気持ちをとりとめなく綴ってしまってすみません。
気持ちはまだまだ元気いっぱいです!明日からも頑張りますね。

どうぞ、感染予防でご自身の体を大事にしてください。
それではまた、連絡します。

看護師さんからのメール(2)

(令和2年5月8日 私が支援している看護師を目指す学生へ)

一人一人の皆さんが書いてくれたメッセージを鈴木先生より受け取りました。こんなにたくさんの皆さんから心温まる励ましの言葉をもらい本当にうれしくて涙が止まりません。

「本当に、本当にありがとう!」

現在、私たちが向き合っている医療現場での看護師のお話を少しさせてください。
冬場になると、インフルエンザや胃腸炎は毎年流行します。そしてこれらの感染症に自らが感染したりまた院内感染が発生したりしないように、医療者は日々「標準予防策」を認識し行動できます。

しかし今振り返ると、なぜ手袋をつけるのか、なぜマスクやエプロンが必要なのか、私たち看護師は根拠を考えることを忘れ、形骸化していたように思います。

新型コロナウィルスは、現在ワクチンや特効薬がなく、人間の免疫力だけでは打ち勝つことができず死に至ることがある、とても怖い感染症です。

感染経路が多岐に渡るため、直面する状況に応じて接触・飛沫・空気感染対策が必要です。

また、患者さんの状態や症状は個々に違い、マニュアル通りに行動するだけでは対処できない複雑な状況下のなか看護を実践しなければなりません。

私は今回、経験したことのない未知の感染症への取り組みによって、看護師は「なぜ」「どのように」対応すれば安全なのか、目の前の患者さんの安楽のために「何ができる」のか、『知識や経験を踏まえ目の前にある情報から判断し行動できるのが看護師なんだな』ということを改めて感じています。

今、医療の現場はPPE(個人防護具)の入手が日に日に困難な状況になっていますが、看護師は使い方や創意工夫をすることによってウィルスに対し、ただ恐怖を抱くだけでなく、いかに感染対策ができるか考える知恵を持っています。

ネット上にはPPEに関連する動画が多く上がっていますが、看護師たちが発信する動画もたくさんあります。自分たちが生み出した『知』で、一人でも多くの患者さんを救い、自らが感染者にならないことを考え、病院や地域を超え『他者と共有』し実戦で活用しています。

またテレビの報道でも知っていると思いますが、患者さんは「最期」を迎える時でさえも家族に会うことができません。
患者さんの傍に看護師しか寄り添えない中で何ができるのか常に考え向き合い行動しています。

看護師って本当に尊い価値ある仕事ですよね!

「皆さん、看護師を目指してくれて本当にありがとう!」
そして皆さんが看護師になる日を心待ちにしています。

まだまだ道のりは厳しいと思いますが、この感染症の終息に向かって一人一人が今できることを考え頑張りましょう。
皆さんに直接お会いできる日が一日でも早く訪れることを願って私たちも笑顔で頑張ります。

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次号は「オンライン授業(Zoom)でアクティブなプロジェクト学習」をお伝えします。

webで時空を超えたプロジェクト学習

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション

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