【未来教育MM706】教育DX時代‥求められる『新たな価値を創造する力』

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第706号/2022年6月12日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( https://www.suzuki-toshie.net
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目次

教育DX時代の教育で求められる「新たな価値を創造する力」

未来はどうなるのか? わかりません、でもだからワクワクします。
DX(デジタルトランスフォーメーション)がさらに広がった社会、そこであきらかなことは、今より格段にAIやテクノロジーが出来ることはそこに任せ、私たちは「人間にしか出来ないこと、人間だから大切にしたこと」を一層考え、大事にするようになる、ということでしょうか。

「人間にしか出来ないこと、人間だから大切にしたいもの」とは何でしょうか?
世界中で加速するDX、さらに地球規模でこれまで人間が作り出してきたモノやシステム、価値観などが根底から問われ‥「人新世」の時代に入ったいま、これからの未来をこれまでの延長で考えることはできません。

社会や教育の現状は?

現状はどうでしょうか?
経済性・効率性、ソントクや白黒で捉えがちな社会。

学校においては、知識・スキルの習得からコンピテンシー修得への変化はやっと叶いましたが気になるのは、日本の学校における均一性です。日本のどこの学校関係者もある時から一斉に全く同じ学習指導要領にある言葉を使い出すのを聞くとやはり不思議に感じます。

同じ評価の観点で、一人ひとり違う子どもたちを評価すること。
出来た、出来ない、到達度チェック‥の様子を知るたびにこれで学びの面白さに通じるかなと考えてしまいます。

諸外国と比較し、日本は学校教育の後、自ら学び続ける意欲が少ないというデータもあります。

DX時代が本格化すれば、同じような評価の観点で計れるような能力や、定型化できるスキルはAIやロボットがするようになる‥人間は「人間にしか出来ないこと、人間だから大切にしたいもの」を教育で身につけたり、高めたりすることはどうしたら叶うのかなと考えます。

人間にしかできない『新しい価値創造』

人間にしか出来ないこと、人間だから大切にしたいものってなんでしょうか?
AIにも人間以外の動物にもない能力ってなんでしょうか?

AIと人間の決定的な違い
AIと人間の決定的な違い

私は「ビジョンを描く力」だと思います!ワクワクと未来を描きそれを叶えたいって願うこと、夢を叶える力。

私たち人間は同じビジョンで集まり一緒に互いの個性を生かしながら、今はない新しい価値を生み出そう!と未来へ向かいます。

分水嶺02「次世代プロジェクト学習で身につく力」
分水嶺02「次世代プロジェクト学習で身につく力」

新たな価値を生み出せる、知性や感性‥何より「未来へビジョンを描く力」描いたビジョンを実現できるために、他者とともに力を合わせてよき未来を実現できる力、こそ人間だから出来ること‥。

ビジョンを実現するためには、目の前の「現実を見て情報を手に入れる力」やそこから課題を見出し「解決策を考え出す力」が必要です。一人ひとり自分の持っているセンスや得意、個性をフルに活かして向かいます。ここにポートフォリオとプロジェクト学習をベースとする次世代プロジェクト学習が新しい教育プラットフォームとして応えます。

「現実」に立ち向かい、よりよき未来を実現する

次世代プロジェクト学習は、よりよき未来を願い実現する学びです。
それは目の前の現実と向き合うことからスタートします。

目の前の現実には、さまざまなリスクや課題があり困難な状況にある人々もいます‥病気、地震などの災害、避難、環境課題、コロナ感染‥「このままじゃいけない、何とかしなくては」と誰しもが思います。

このような課題に対し解決に結びつくような情報や知識を得てその課題解決へ向かう、どうしたらこの人を守ることが出来るだろう、と身近な人へできることを考える、その人の声を聞く、その人の状況を考え最も有効な考えをプレゼントする‥プロジェクト学習は
他者に役立つ知の成果を生み出すというミッションを胸に向かうアクティブな未来教育です。

未来教育プロジェクト学習のイメージ
未来教育プロジェクト学習のイメージ

それは躍動する現実をステージとして、そこへ「新たな価値を創造」する学びです。

「新たな価値創造」ってなに?

DX時代に求められる『新たな価値創造』。
『プロジェクト学習』はここに有効な手段として確かな成長をかなえます。

『新たな価値創造』(内閣府資料 6ページ)
『新たな価値創造』(内閣府資料 6ページ)
『新たな価値創造』(内閣府資料 16ページ)
『新たな価値創造』(内閣府資料 16ページ)
『プロジェクト学習』/PBL(内閣府資料 23ページ)
『プロジェクト学習』/PBL(内閣府資料 23ページ)

◇ 内閣府資料『教育・人材育成に関する(略)中間まとめ』
https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/kyouikujinzai/5kai/siryo2.pdf
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新しい価値を創造することことは人間だからできることです。
AIやロボットには果たせない、この価値あるものを生み出せる力こそ教育で求められます。

ところで「新たな価値創造」とはどのようなことでしょうか?
「新しい価値創造」とは‥‥いま世の中にないものを生み出すこと。

それは目に見えるモノではなく、新しい見方、ひらめき、有効な解決策‥
新しい価値創造とは、たとえば何かを活性化させるようなアイディアや仕組みを考えだすこと‥。

今までもあったのに、そのような見方はしたことがなかったという、誰かが幸せになるような価値ある方法や切り口を考え出すこと。それは「地域創生!ふるさとをかつてのような賑わいにする構想」というような大きなことばかりではありません、もっと身近なところにも新しい価値創造はたくさんあります。

世界は「価値あるもの」がたくさんある!
世界は「価値あるもの」がたくさんある!

例えば、学生が考えて生み出したもので、たった一人でも「これ助かった!」「なるほど!こうすればいいのか!」「このおかげで救われた」‥「このアイディア、解決策いいね!!効果あったよ」など言ってもらえたら「新たな価値創造」と言ってもいいのではないでしょうか。

何か困っている状況やなんとかしたいと解決を必要とすることに対し、「こうすればうまく行くよ!解決するよ」と言う「具体的な提案」を考え出すことで誰から幸せになったり、そこが活性化したりと言う成果を出せたら、新しい価値を生み出した創造と言えるでしょう。

[リアル空間+デジタル空間]で価値を生み出すプロジェクト学習

[リアル空間+デジタル空間]で価値を生み出すプロジェクト学習
[リアル空間+デジタル空間]で価値を生み出すプロジェクト学習

人間を大切にするプロジェクト学習は、自分たちが新しい価値を生み出すんだ、という決意でモチベーション高く向かうことを叶えます。

※新たな価値創造ー未来教育プロジェクト学習の「知の成果」
https://suzuki-toshie.net/mm-images/project.pdf

プロジェクト学習による『新しい価値創造』

1:小中学生・高校・専門・大学による『新しい価値創造』実践モデル
1:小中学生・高校・専門・大学による『新しい価値創造』実践モデル
教師・リーダによる『新しい価値創造』実践モデル
2:教師・リーダによる『新しい価値創造』実践モデル
3:新人・市民による『新しい価値創造』実践モデル
3:新人・市民による『新しい価値創造』実践モデル

3つの未来教育コンセプトで『新たな価値創造』

新しい価値を創造するためには、意志ある学びであることが何より大切です。
一人ひとりの持っている良さや可能性を発揮できるイキイキとした学びになるようポートフォリオ・プロジェクト学習で向かいます。

「新しい価値創造の学び」のコンセプトモデル
「新しい価値創造の学び」のコンセプトモデル

ポートフォリオが一人ひとりの個性、感性、持ち味、才能などを顕在化させます。
プロジェクト学習が目指すビジョンとゴールは人間を大切にする知のアウトカムです。

次号「DAOープロジェクト社会・ポートフォリオ時代」に続きます。


【参考書籍】

書籍名『AI時代の教育と評価』
https://www.amazon.co.jp/dp/4316804359

書籍名『プロジェクト学習の基本と手法』
https://www.amazon.co.jp/dp/4316803506

『新たな価値創造』(内閣府資料 6ページ)

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