【未来教育MM662】新しい教育のスタンダード ★【普遍】大切なことは時を超え‥

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第662号/2020年12月24日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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目次

「なぜ建築の人が教育を?」

私が一番多くされる質問です。
アーキテクチャ(architecture)は、英語で「建築学(術)」「構造」を意味する語です。
デジタル大辞泉では、「建築とは、家屋などの建物を、土台からつくり上げること‥」これも納得します。

すべてのものは『構造』をもっている

目に見えるものも、目に見えないものも『構造』をもっています。
構造とは、部材の性格や特徴を活かし組み立てること。

組み立ては『土台からつくりあげる』ことがなくては崩壊します。
土台は、理念や哲学、信念などと言い換えることができそうです。

それは未来のためにある

「なぜ建築の人が教育を?」、建築と教育に共通することは何か?
建築は目に見えます、教育は目に見えません、でもいずれも哲学や構造をもっています。何より、どちらも過去のためでなく未来のためにあります。

私の仕事は建築ではなく「よき未来をデザインすること!そのために学校や教育をデザインしてるの」と謙虚さどうなの?と自己ツッコミ入れつつ、いつも質問に答えます。

【普遍】大切なことは時を超え‥‥

一級建築士になり最初は学校の未来化(インテリジェント化・情報化)、そして次に教育の未来化(主にカリキュラムデザインとしてプロジェクト学習・ポートフォリオ導入)をしてきました。

その対象は、子どもたちから大学生、新人、指導者、管理職、FD・SD研修に至るまで科目や業種のカテゴリーにも年齢にはも関係なく多様です。ですから多様な場所でいろいろな人と出会って大切なことを教わることで今日まできました。

大切なことは時を超え心に残っています。その出会いを書きたいと思います。なぜ心に残るのか?ここに普遍性があるような気がします。たとえば、その方の前向きなエネルギーや笑顔、真摯な生き様、ストーリー、学び続ける魅力さ、謙虚さ‥‥

ハリのある朗らかな声

有馬朗人先生(元東大学長・文部大臣)のことは、先回の号で書きました、やっぱりその名の朗らかな声、大きな心、器で優しかったこと、建設的に委員会など会議を進められる様子も学びました。

ものづくりの大切さ、そこに関係する教育への応援の心もたくさん感じました。

ポートフォリオ・ストーリー

ポートフォリオやプロジェクト学習の講師として呼ばれることが多く、そこに対応する意外で楽しい対話が出会いで生まれます。建築も庭園も素晴らしい国際高等研究所での出会いです。

※公益財団法人 国際高等研究所
https://www.iias.or.jp/about/guiding_principles

京都、奈良をまたぐ美しい国際高等研究所の所長をされているのは理化学研究所理事長京都大学前総長の松本紘先生(京都大学名誉教授)です。ご自身の名刺の裏を「これも、ポートフォリオ」と見せてくださいました。

学生さんが描いてくださったとのことで、そこにはイラストで4コマ漫画(8コマ?)のようにこれまでの先生のストーリーが描かれていました。それは、一冊の本になっても読みたい、一人の若者が輝かしい今日に至る、波乱万丈、努力、いろいろな場面に満ちた“深い物語”でした。

[写真]松本紘先生(京都大学名誉教授)とロボホンと

[写真]松本紘先生(京都大学名誉教授)とロボホンと

同時に、どんな人もみないろいろなオリジナルストーリーを生きているとしみじみ感じました。

知性とは何か/学び続けること

茂木健一郎さんと

茂木健一郎さんと

教育のミィーテングの場での出会い。
茂木健一郎さん(脳科学者)は「僕は、今だって学ぶことがたくさんあって 時間がいくらあっても足りない!」とハッとさせられるご発言、私は、どーなの?ぼーっとしてるのでは、と思わず反省。

いろいろな私たちの発言、意見が続いても、真摯に話しに耳を傾けられる世界に通じる知識人(スタンフォード大学 Ph.D.)である学者という側面の鳩山由紀夫元首相。

鳩山由紀夫さんと

鳩山由紀夫さんと

知性とは、自ら学び続ける姿勢、どんな人の言葉にも耳を傾け考え続ける謙虚さ‥と、おふたりを見て気づきました。その根底に人間愛を感じます‥それが知性と気づきました。

一番大切な出会い

ありがたいことにたくさんの方にこれまで出会う機会に恵まれています。

でも!一番私に大きな影響を与えてくれたのは、全国の学校で出会った子どもたち、先生方、医療者、医師、看護師さん、その看護師を目指して今も頑張って学んでいる学生さんたちであることは間違いありません。

[写真]一番大切な出会い

[写真]一番大切な出会い

フィンランドの小学校で‥

廊下には子どもたちが描いたひまわりの絵がぎっしりと貼ってありました。
(いつかの日本の学校のように優秀作品だけが貼られているようなことはありません)

[写真]廊下に貼り出されたひまわりの絵

[写真]廊下に貼り出されたひまわりの絵

明日は日本への帰路という日の視察最終日です、玄関まで見送ってくださった校長先生に私は「どんな子になって欲しいですか?」とたずねました。

校長先生は、私の目をまっすぐ見て、「こういう子になって欲しいということはありません、子どもたちは一人ひとりみな豊かに違いますから‥」と応えてくれました。

[写真]フィンランドの子どもたちと

[写真]フィンランドの子どもたちと

一番大切なことはここにある‥それを胸に刻みました。

★☆*☆:.。. .。.:*・゜

いろいろな人がいて、いろいろなことがあります。

未来は必ず過去よりよくなる、と確信しています。

よい新年(未来)をどうぞお迎えください。

来年もよろしくお願いいたします。

感謝を込めて  鈴木敏恵

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション

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