【未来教育MM645号】オンライン授業を超えて‥オンライン授業で手に入れた「未来志向」

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第645号/2020年6月29日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net )
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目次

フィンランドの教室

私は「未来の教室、未来の教育」の構想、設計、現実化をずっとしてきました。
“要”は、子どもたち、若者たちを主役とした情報テクノロジーの導入と活用です。

「テクノロジーは愛のため」の新聞記事

無機質な長方形の教室で先生が生徒に知識を一方向に教える教育は終えています。いま日本の教室にもPC(パソコン)や電子黒板などが入っていますがそれらは、教室の前の教卓付近にあり、先生の管理のもとに使うことが主です。

管理的、一斉、画一的、規格的な現状があります。ここを変える必要があります。情報機器の日常的存在や人間的な心地よさを大事にする「未来の教室、未来の教育」であることが求められます。

フィンランドの教室(撮影:鈴木敏恵)

フィンランドの教室(撮影:鈴木敏恵)

〇 すべての教室にPC
〇 PCは先生の側ではなく、教室の後ろに。
〇 居心地よさそうなソファー、インテリア
〇 ランダムで躍動的な机レイアウト

ビジュアル機器!いつでも使えるようにしておこう!

(1)“多メディア”を複合的に瞬間的に、臨機応変に!

映像精度の高い「書画カメラ」本当に便利!
〇 スマホをそのまま置いてサッと映したり
〇 教科書やポートフォリオをパラパラしたり
〇 文字を描きつつ、を見せたり

オンライン学習の通信機器

サッと皆さんへ見せたい(講義中の鈴木敏恵)

(2)電子黒板をフルに使っていますか?
〇 便利!タイマー/ストップウォッチ)
〇 黒板(!?)の背景
[参考資料]ICT教育便り 第2号
http://suzuki-toshie.net/mm-images/mm645-5.pdf

オンライン学習を超えて‥オンライン授業で手に入れた「未来志向」

オンライン授業で手に入れた価値あること

何かをすれば、かならず何かを得ます。
今回、オンライン授業への試みを日本中の学校が経験しました。はじめてのこと、なかなか一筋縄でなく困難もあって、でも!出来た!を経験したはずです。子どもたちも先生も確実に成長したはずです。ここを顕在化させましょう。

オンライン授業をリフレクションしよう

学校中で行うわけですから、スタート時は、「どうしたらいいんだろう?」「一体何から始めたらいいのか?」「ほかではどうしてる?」「とにかく!やってみよう‥」「で、何から?」‥色々な課題を知恵を出し合い、分担してまさしくチームワークで向かった。

それを振り返る余裕もなく今度は、密を避けるための分散登校、仕切りパネル、子どもたちへのいろいろな注意事項、学習の遅れをどう調整するか等々‥が今の状況ではないでしょうか。

一度立ち止まりオンライン授業をリフレクションしてみましょう。
リフレクション(内省)とは、自分自身の仕事やったことから一度離れてみて、その流れやその時の考え方・行動などを客観的に振り返ることです。

いま、顔を上げ遠くを見て、今回の経験での心境の変化や成長をもすべて含めて見つめ直し、気づきを得て、未来志向で次の行動へと向かいます。

成長と成果をポートフォリオへ

オンライン授業による自分の成長・変化
〇 新しいスキル習得・事態への対応力・カメラに向かって伝える表現力 
〇 オンライン授業への抵抗感がなくなった、テクノロジーへの印象が変わった、挑戦心が湧いた‥‥まだまだいろいろありそうです。

オンライン授業を導入する上での課題、それをどう一つひとつ解決して行ったのかを考え記録して顕在化する価値はあります。

「はじめての経験、身についたこと」「成長や変化」を資料や写真とともに書き出し、キャリアポートフォリオにその成果とともに入れておくことも是非おすすめます。
それは、先生だけでなく、学習者もです。

「PC使わないと授業ができない!」経験

今回、学校の連絡はもちろん、授業や行事など学校のすべてのど真ん中に情報端末を全員が使いまくる、という経験を先生も学習者もしました。「目の前にPCがないと生徒へ授業ができない」この経験は学習者より、先生たちにとって大変革だったかも知れません。

<変化への気づき>

今回のオンライン授業で経験したこと‥
〇 情報端末(PCなど)に長時間向かう経験
〇 ネットと情報端末がないと仕事ができないという事実
〇 人と直接会うことなく、ネットで情報を得る、伝え合う、アイディアを出し合い、成果を出す、システムやプログラムを作るという経験などです。

しかし‥学校以外の社会では、それらのシーンや経験はもう何十年も前から、新型コロナウィルス以前から、ごく日常だった風景です。長く“学校の中だけ”が時代に取り残されていたのです。

「社会」と「学校」には大きなギャップが存在します。

子供たち、若者たちは、学校を出たあと、その社会へ巣立つのです。今こそ、このギャップをなくすチャンスです。

次回に続く

◇ 「オンライン授業」のよさを知った先生たち
◇ 学校と社会のギャップを今こそなくそう!
◇ ニューノーマル「意識」が変わった社会

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション

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