CASE-10

埼玉県立常盤高等学校

オンラインで学校と現場をつなごう!プロジェクト(スマホでライブ中継、コロナ病棟へ向かう医療者)

  • 埼玉県立常盤高等学校のオンライン学習イメージ

【実践事例の経緯】
看護の授業では感染防御について学び、その学習を通して「家族の感染リスクをリサーチし、対策を考えるプロジェクト」を行いながら、新型コロナウィルス感染症への知識を深めていました。学校では、学校行事の中止だけでなく、例年行われていた、医療のスペシャリストによる講演やキャリアに関する講演会も中止され、現場の生の声を聴く機会が失われていました。

このような状況の中、感染症の蔓延からおよそ1年が経過したころに、新型コロナウィルス感染症の患者を受け入れている病院の看護師さんたちとオンラインでつながり、感染対策の状況や患者さんとのエピソードについて、動画や実演を通してプレゼンするというプロジェクトを行いました。

また、生徒が行った「家族の感染リスクをリサーチし、対策を考えるプロジェクト」の提案に対して看護の視点からアドバイスをいただきました

実践事例の様子

YouTube関連動画

実践者の声

このプロジェクトを通して、看護師さんたちから、ニュースやインターネットでは得られない、よりリアルな情報が示されました。現場では感染防御のためのガウンの装着は、通常の対応、感染が疑われる場合、陽性者に対応する場合では対応が異なることを実演を通して知ることができました。生徒は、自分たちが学んだ方法との違いに気づき、それを質問し、看護師さんからの回答を得ることによって、エビデンスは同じでも方法が異なることがあること、教科書には書かれていない方法を知り、答えは一つではないこと、そのために知識を状況に合わせて活用していくことに気づくことができました。

コロナ禍で、実習に行くことができない状況の中、看護師さんが院内の感染対策の様子を動画や写真で示してくださったことで、生徒たちの興味がより深まりました。看護師(師長)さんたちが生徒の質問に答えてくださる姿や、生徒が行ったプロジェクトへのアドバイスの様子を見て、生徒たちは、あこがれを抱き、学習へのモチベーションが刺激されたようでした。

(生徒の感想)
・実際の看護師さんのお話を聞いて、ニュースでは知ることのできないリアルな声を聞くことができた。
・防護服の着用が大変な事、着用の手順の根拠が、学校で演習をした時よりも深く理解できた。一つ一つの確認の意味が理解できた。
・最近は、コロナになれてしまった部分があったが、第一線で戦っている師長さんたちのお話を聞いて、気を引きしめなくてはと思った。
・私たちの質問や、「プロジェクトの提案」にすぐに答えて下さり、師長さんたちがかっこいいと思った。
・不安もあったが、自分も早く病院実習に行ってみたいと思った