CASE-02
埼玉県立常盤高等学校
900kmを超え高校生150人がインタラクティブにプロから知識と実践を!アクティブ社会見学
【実践事例の経緯】
コロナ禍において、学校では文化祭や修学旅⾏などの学校行事が中止となり、地域探究学習や看護師資格を得るための病院実習も行えない時期がありました。
5年間学習し看護師を目指している⾼校⽣たちは多くの貴重な学びの機会を失いました。そんな中、⽇本でも注⽬されている IPS、地域包括的な試みをされている精神医療機関である、島根県浜⽥市の社会医療法⼈清和会西川病院の方々とオンラインでつながり、社会科見学を実施することができました。
看護師の資格取得後のキャリアビジョンについて考え始めた高校3年生と、精神科看護についての学習を始め、精神科病棟での臨地実習を控えている専攻科1年生(4年生)が参加しました。
YouTube関連動画
『オンラインでアクティブ社会見学』埼玉県立常盤高等学校
https://youtu.be/o9kTUXK2Uwc
実践者の声
「オンライン社会見学」で深い学び
2022年3月14日(月)、本校が「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)」研究指定時に運営指導委員としてご指導いただいた「シンクタンク未来教育ビジョン」鈴木敏恵先生のお取り計らいで、島根県にある清和会西川病院(精神科)と本校とをリモートでつなぎ「オンライン社会科見学」と題したプロジェクト学習を行いました。
本校からは看護科3年生、専攻科1年生の生徒全員が参加し、西川病院からは、林理事長様、佐々木看護部長様をはじめ、看護師、精神保健福祉士、臨床検査技師、公認心理士、作業療法士、管理栄養士、薬剤師…など多くの病院スタッフの方々にご参加いただき、生徒へのレクチャーやアクティビティを行っていただきました。
全体レクチャーのあと、生徒たちは、リハビリ、就労支援、デイケアなど6つのセクションごとに展開されたセッションに参加し、病院スタッフとの対話を通して看護の学びを深めることができました。最後に、代表生徒らが、今日学んだことに関するまとめの発表を行いましたが、生徒たちの感想から、今回の学習が充実した深い学びになったことがうかがえました。私自身も、生徒たちの学ぶ様子や病院スタッフの方々の「熱い想い」に直接触れ、新たな発見や心動かされ感動する場面が多々ありました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、学校現場でのオンライン環境は急速に整備されましたが、今回はそのICT環境を有効活用して埼玉から遠く離れた病院とリモートでつながることで、生徒にとって有意義な学びの機会をつくることができました。お忙しい折にもかかわらず、本校生徒のためにこのような貴重な場をご提供いただいた関係者の皆様のご尽力に深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
埼玉県立常盤高等学校校長
相模 幸之さん
関連資料
埼玉県立常盤高等学校
https://tokiwa-h.spec.ed.jp/
清和会 (島根県浜田市)
https://seiwakai-shimane.com/
【プロフィール】
社会医療法人清和会 理事長 林 輝男
精神科医、医学博士。1991広島大学医学部医学科卒業。1995同大学院修了。広島大学病院精神神経科、広島みくまり病院勤務後、1997より、世界最大で最高峰の生命科学・医学の研究所米国国立衛生研究所(NIH)客員研究員、正規研究員を経て2010主任研究員。2012より社会医療法人清和会西川病院副院長。現在、社会医療法人清和会西川病院理事長。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)について(Wikipedia)
林輝男 著作『IPS就労支援プログラム導入ガイド』