【未来教育MM639号】オンライン授業(Zoom)-アクティブラーニングを超えて

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【鈴木敏恵の未来教育インフォメーション】
第639号/2020年4月30日発行[転送可]
発行者:シンクタンク未来教育ビジョン
鈴木敏恵( http://www.suzuki-toshie.net
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目次

役立ち動画:プロジェクト学習の把握、効果

[YouTube]茂木健一郎さん「プロジェクト学習で脳を総合的に刺激しよう!」   
https://www.youtube.com/watch?v=_sGigMi9-nQ&feature=emb_logo

[オンライン講座]プロジェクト学習・ポートフォリオとは
https://www.mm-miraikyouiku-onlinecourse.com/

オンライン授業(Zoom)‥アクティブラーニングを超えて‥

ステイホーム“どんな手段”で学べているのか?

新入学が9月になろうがいつであろうが、日々成長するためには学びが必要ですし、先生たちは子どもたちの顔を見たいし、学生たちも仲間の顔が見たいしおしゃべりもしたい。

まずは身近で持っている可能性が高いのがスマホ、双方向で顔や声が大勢で会える(?)のがZoomというのが実情なのでは、と思います。

いま公立学校に通う子どもたちは、在宅で“どんな手段”で学んでいるのでしょうか?
以下、資料によると双方向型のオンライン指導で家庭学習しているのは5%とあります(4/16現在)。

[資料]学校臨時休業期間の家庭学習

[資料]学校臨時休業期間の家庭学習

いずれにしてもまずは出来るところから、ということで、いつもの授業をビデオで撮影するといったことが、いま日本全国で始まっています。

[新聞]授業動画の撮影真っ最中
https://bit.ly/2SiYjQa

「どんな教育をしたいのか」の前に‥

「オンライン授業」に取り掛かる前に「どんな教育をしたいのか」を考える必要があるでしょう。「どんな教育をしたいのか」の前に、「何のために教育をしたいのか」をあらためて考える必要があるでしょう。

★☆*:.。. .。.:*

相手に届けるためにつくるオンライン授業は、『作品』や『プレゼンテーション(=プレゼント)』という側面をもちます、であればそこには「何のために教育をしたいのか」という哲学やコンセプトが必要です。コンセプトなしに、よい作品を生み出すことは出来ませんから。

ありたい未来へ自ら学び続ける人

いま教育で叶えたいのは、「ありたい未来へ自ら学び続ける人」です。

AI、ロボット、5G‥時代はものすごい勢いで進化中です。そこで「生きる力」は、これまで優秀とされてきた、テストで良い点がとれる学力でも、知識が多いでも、正確に早くできるでもなく、自分や世の中の未来を描き、目の前の躍動する現実から情報を自ら獲得できる「学び続ける人」です。

それもイヤイヤではなく、ワクワクとです。求められるのは、創造的なイメージ力やありたい未来を描ける人だからです(イヤイヤや努力では、イマジネーションが湧かないのです)。

“イマジネーション”こそ人間にしかない宝物です、つらい状況にある人の気持ちや、こうなったらいいなーってありたい未来を描くためにいるからです。

‥ちょっとここでお伝えしたいことがずれたので、、戻ります。

ドラステックなこの時代、教育のゴールは、学び続ける人、未来へ向かい自分で自分を成長させる人です。それは、「教えてあげる、授業、反復ドリル」などではかないません。

[イメージ図]自ら考える学習者へ

[イメージ図]自ら考える学習者へ

学習者のモチベーションを掻き立てるもの

先生方が撮影したり、Zoom用のパワーポイントを作ったり努力や工夫をして、オンライン授業をつくり始めています。それがもし一方通行の「知識を提供するだけ」や「ドリルを課題とする」ばかりのオンライン学習であるならば、塾の講師の方や教育系YouTuberにはおそらく到底叶いません。

画面の向こうで学ぶ子どもたち、学生たちはそれだけを求めているわけではもちろんありません。
いつもの先生の顔を見たいのです、仲間たちと学びたいのです(何だかんだ言っても!)。

その上で知識だけではなく、ものの見方、考え方や、話し合うことで見えてくる価値ある何かにワクワクしながら学びたいのです。

先生方は、オンライン授業を進める上で、学びの意欲をどう掻き立てるかの工夫、言葉掛け、タイミングなど考えることとなります。ここで何より大事なのは、互いの、みんなの顔や動きが見えること、一人思考と思考共有のシーンをオンライン授業に入れること、考えるプロセスをライブで叶え、可視化すること‥ここに応える手段を考えます。

まずは、学習者がモチベーションもって学ぶために、教師である自分はこういう授業をしたい‥そのためにはどんな手段や教材コンテンツが使えるのか‥ここをゼロベースで考えます。
「シラバス・授業案」を見て構想することがポイントです。

[イメージ]オンライン授業という「新しい革袋」に何注ぐ?

[イメージ]オンライン授業という「新しい革袋」に何注ぐ?

次号に続く

※当メール【未来教育MM】を教育現場で活用される際は、出典を添えていただければ幸いです。

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■参考情報

* 学校臨時休業期間の家庭学習
「新型コロナウイルス感染症対策のための学校の臨時休業に関連した 公立学校における
学習指導等の取組状況について」 文部科学省
https://www.mext.go.jp/content/20200421-mxt_kouhou01-000004520_4.pdf

鈴木敏恵の未来教育インフォメーション

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